• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2006 Fiscal Year Annual Research Report

正標数の代数多様体の数論と幾何に関する研究

Research Project

Project/Area Number 17540027
Research InstitutionHiroshima University

Principal Investigator

伊藤 浩行  広島大学, 大学院工学研究科, 助教授 (60232469)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 廣門 正行  広島市立大学, 情報科学部, 助手 (40316138)
齋藤 夏雄  広島市立大学, 情報科学部, 助手 (70382372)
KeywordsCalabi-Yau多様体 / 正標数 / 特異点 / 準楕円曲面 / 超特異K3曲面 / モジュライ空間 / 楕円曲面
Research Abstract

本年度の研究実施計画に基づいて行った研究の概要は以下の通りである。
(1)正標数の準楕円曲面のファイバー積から得られる3次元Calabi-Yau多様体の研究とそれに伴う標準的特異点に関して研究を行った。昨年度に引き続き、90年代に研究代表者伊藤が行っていた標数2及び3に特有の準楕円曲面について、その特異ファイバーの近傍における局所方程式を確定し、曲面が有理的である場合にファイバー積をとることにより低標数特有の多様体を構成した。特に、ファイバー積に現れる特異点に関して、そのクレパント特異点解消の構成、有理特異点であることの証明を与えた。また、これらの特異点は1次元特異点であり、一般超曲面での切口が全て同じ型であるにも関わらず、その型の特異点の自明な変形となっていないようなものであり、標数0では存在し得ない特異点軌跡である。このような1次元特異点に関して今後系統だてて研究を行うべく問題の定式化を検討した。一方、ファイバー積のクレパント特異点解消により得られた3次元Calabi-Yau多様体に関しては、その位相的不変量を決定し、研究分担者廣門による以前の結果を用いて、持ち上げ不可能な多様体が構成できたことを確認した。
(2)標数2におけるE_8^4型有理特異点の変形と楕円曲面の変形族とを関連付けて行う研究について、伊藤が正標数特有の現象の種々の例の構成への応用を与えた。正標数においては、多様体間のファイブレーションにおいて生成ファイバーが特異的であるが全体空間は非特異であるような、いわゆる標数0のBertiniの定理に反するような例が多数存在し、その様な多様体の研究が正標数の代数幾何においては種々の理論を構成する上で核心的役割を果たす。廣門、Schroeer等の研究を受け、この様な例についていくつかを新たに構成した。
(3)伊藤が以前から行っている、位数が非常に大きい有限体の構成について、Artin-Schreier塔を用いた再帰的な方法を引き続き用いて、全ての標数について計算量の評価を行った。
尚、これらの研究を推進するにあたって、研究代表者及び分担者3名は2006年9月スウェーデンにあるMittag-Leffler研究所に滞在し、正標数の代数幾何学研究者であるTorsten Ekedahl、Nick Shepherd-Barron、Stephan Schroeerの各氏と連日にわたる議論が行えたことは非常に有益であったことを付記しておく。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] Calabi-Yau threefolds arising from fiber products of rational quasi-elliptic surfaces, I

    • Author(s)
      Masayuki Hirokado, et al.
    • Journal Title

      Arkiv for Matematik (掲載予定)

URL: 

Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi