2006 Fiscal Year Annual Research Report
一般バーンサイド環と一般素数グラフによる群の構造の解明
Project/Area Number |
17540028
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
飯寄 信保 山口大学, 教育学部, 助教授 (00241779)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北本 卓也 山口大学, 教育学部, 助教授 (30241780)
久田見 守 山口大学, 理学部, 教授 (80034734)
宮澤 康行 山口大学, 理学部, 助教授 (60263761)
松野 好雅 山口大学, 工学部, 教授 (30190490)
西山 高弘 山口大学, 工学部, 助教授 (60333241)
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Keywords | 有限群 / 素数グラフ / 部分群束 / バーンサイド環 / 単純群 |
Research Abstract |
本年度得られた結果は、2006年度京大会館で行われた組み合わせ論及び群論の研究集会(代表:室蘭工業大学 千吉良直樹氏)において発表した。主な内容は、次の通りである:(1)Gruenberg-Kegelの素数グラフと群の組成列との関係についての定理の一般化、更にその方向を推し進めて、(2)2つの素数が群の素数グラフにおいて辺で結ばれていない場合の群の単純因子の現れ方について、以上である。これらは、前年度において一般素数グラフと一般化されたバーンサイド環のイデアルの関係について調べた結果のうち、バーンサイド環Bの単位部分群から由来する元から生成されるイデアル(I_G)Zを含むイデアルI,JたちによるB=I+JかつIcap J=(I_G)Zを満たすようなBの分解が、一般素数グラフの連結性によることがわかったことを受けてより詳細にこのようなイデアル達の相互関係を調べるために行った。即ち、群の位数を割る素数からなる任意の集合Pに対して、一般バーンサイド環B'が定義されるが、そこにおいてB'=I+JかつIcap J=(I_G)Zなるイデアルによる分解を分類することを考えているのである。これらの考察において次の事実が観察し、証明した:「非可解な偶数位数の群Gの位数を割り切る奇素数pのシローp部分群が巡回群でないとし、更にシロー2群は巡回群・一般四元数群でないと仮定する。このとき、Gの非単純因子はただひとつであり、以下の単純群と同形である:PSL_2(p^a)~(a>1), PSL_3(2^s)(sequiv 2(mod 4))$あるいは、PSU_3(2^t)(tequiv 1)(mod 4))に限る。」この事実は、素数グラフにおいて2と辺で結ばれていない素数を持つ群は非常に特殊な性質を持つことを示しており、群論の研究に多種多様に応用できると考えられる。また、素数2以外の素数についても同様な考察をしており、上記の研究集会にて報告をおこなった。
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Research Products
(1 results)