2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17540070
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
玉木 大 Shinshu University, 理学部, 准教授 (10252058)
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Keywords | 超平面配置の補集合の空間 / Salvetti複体 / 2重ループ空間 / 有向マトロイド / 局所係数ホモロジー |
Research Abstract |
平成18年度の研究では、複素平面の重心配置の成す空間のホモロジーについて、実験として標数2の素体を係数とする場合をSalvetti複体を用いて計算し、CohenとKamiyamaの結果が見通し良く証明できることが確かめられたが、平成19年度の研究では、目的である奇素数の場合の計算に取り掛かった。方法は、標数2の場合に有効であることが確かめられたSalvetti複体の構造を用いるものであるが、直接計算するには複雑するぎるため、重心配置の空間と通常の配位空間の間に中間段階を考え、段階的にホモロジーが同型になることを証明することを考えた。すなわちM(n, k)を複素平面内のk個の点の組で、その中のn個の組の重心が互い異なるもののなす空間とすると、目的とするのは体の標数をpとしたときのM(p, k)であり、通常の配位空間はM(1, k)であるが、その中間段階として1<n<pの場合のM(n, k)、特にk=4の場合の計算を行なった。 k=4の場合はn=1、2、3の場合しかないが、M(1, 4)=M(3, 4)であるので問題はM(2, 4)である。これについてはp=3の場合、ホモロジーが通常の配位空間、すなわちM(1, 4)のホモロジーと異なることが証明された。またp>3の場合は、M(1, 4)のホモロジーと同型になることが証明された。p=3の場合に同型にならないが、目的の空間はM(3, 4)であるので問題にはならない。以上の結果については、2007年11月3日ソウル大学での国際集会、12月5日京都大学での国際集会、そして2008年2月5日神戸大学での研究集会で発表した。
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Research Products
(5 results)