2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17540071
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
塩田 昌弘 名古屋大学, 大学院多元数理科学研究科, 教授 (00027385)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安本 雅洋 名古屋大学, 大学院情報科学研究科, 教授 (10144114)
小池 敏司 兵庫教育大学, 学校教育学部, 助教授 (60161832)
福井 敏純 埼玉大学, 理学部, 教授 (90218892)
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Keywords | 幾何学 / 数学基礎論 / 代数学 |
Research Abstract |
本年度の研究は実数体上の順序極小構造を持つ解析的関数の交す環の代数的性質を調べるもの、2つの方向でおこなった。1つは既に知られた実代数幾何学の結果をこの場合に拡張するもの、もう1つはまだ知られていない結果をモデル理論的方法で得るもの、下記のように3人の人と共同研究をおこない、2つの結果を得た。1.パリ大学のJ.Bolte氏を招いて、定義可能関数のLojasiewicz不等式に関する共同研究をおこなった。その不等式はLojasiewiczが局所的に多項式関数の場合証明した。そのあと多くの人がその拡張を研究したが、得られた結果は本質的に局所的なものであった。それを大域的かつ一般の順序極小構造で定義可能な関数に拡張し、論文を書いた。ジャーナルに発表する。2.Dalat大学のTa Leloi氏を招いて定義可能な解析的関数のなす環の共同研究をおこなった。一般の順序極小構造では論じる手法がないと結論に達し、定義可能な解析的関数の複素化がいつも定義可能であるという条件を満たすそんな順序極小構を考えた。そのとき定義可能な解析的関数のなす環は色々な重要な代数的性質をもつことを証明した。特に環がネーター環になること、Hilbertの17問題が解けること、実零点定理がなりたつことを証明した。これも論文にまとめる予定である。3.Haifa大学のY.Peterzil氏を招いて、定義可能な解析的関数の複素化について共同研究をおこなった。上記2のようにこの問題は重要である。Peterzil氏は順序極小構造の専門家で、彼の来日の前から代表者はメールで研究の情報交換をおこなっていた。その結果代表者は大域的準解析的解析関数の複素化は大域的準解析的であることを証明した。それを論文に書いた。雑誌に発表する予定である。
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Research Products
(1 results)