2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17540085
|
Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
伊藤 仁一 熊本大学, 教育学部, 教授 (20193493)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平峰 豊 熊本大学, 教育学部, 教授 (30116173)
桑江 一洋 熊本大学, 教育学部, 助教授 (80243814)
酒井 隆 岡山理科大学, 理学部, 教授 (70005809)
清原 一吉 岡山大学, 理学部, 教授 (80153245)
田中 実 東海大学, 理学部, 教授 (10112773)
|
Keywords | 測地線 / 最小跡 / 第1共役跡 / Liouville曲面 / 二次曲面 / 距離関数 |
Research Abstract |
本年度に得られた2つの進展としては,Jacobiの最終定理(楕円面の第1共役跡は丁度4つのcuspを持つ)の一般次元への拡張の可能性について大体の予想がまとまったことと,一般の2次曲面の「糸による構成(thread construction)」に関して,第1積分を用いる現代的な証明(3次元空間内の楕円面に関してだけは1989年にO.Staudeによって複雑な証明が知られている)が概ね得られたことである.最初のものは,次年度以降に特異点の回りの記述方法を考察し,一般化されたJacobiの最終定理とすることが是非,期待される.後のものは,一般的な話題ともなりうるので今後,分かりやすい解説を書くことが重要である. これ以外にも,昨年度に得られた結果,一般次元の楕円面(軸の長さが全て異なる)を含むある種のコンパクトn次元Liouville多様体の最小跡は,ひとつの(楕円的)座標が一定であるn-1次元diskに同相な領域になることや,また,2次元の場合の非コンパクトな二次曲面やLiouville曲面の最小跡の構造に関しても,現在,論文の執筆中である.(以上は全て清原氏との共同研究). 最小跡の構造の問題は,強い仮定の下で,最小跡をstrataに分けその局所構造がを議論し,距離関数の臨界点におけるハンドル分解(ある種のモース理論)を導入した論文の修正を行い受理された.(酒井氏との共同研究). 凸多面体近似と単純閉擬測地線の最小跡を用いて,単純閉擬測地線の長さと,そこから最も離れた点までの距離との積は,曲面の面積の2倍以下となることを用いて,凸曲面におけるその直径や面積を用いるいろいろな不等式を示すことが出来,既に8月に公表した.(Vilcu氏との共同研究).
|
Research Products
(6 results)