2007 Fiscal Year Annual Research Report
マルチンゲール理論の視点に立つBanach関数空間の解析
Project/Area Number |
17540152
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
菊池 万里 University of Toyama, 理工学研究部, 准教授 (20204836)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保 文夫 富山大学, 理工学研究部, 教授 (90101188)
和泉澤 正隆 東海大学, 理学部, 教授 (50108445)
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Keywords | マルチンゲール / Banach 関数空間 / ノルム不等式 |
Research Abstract |
1.f=(f_n)をマルチンゲールとし,Φ(t)を実数体上の凸関数でΦ(-t)=Φ(t)〓0)かつΦ(0)=0なるものとする。Φ(f)=(Φ(f_n))で定義される確率過程は劣マルチンゲールになるので,マルチンゲールg=(g_n)と可予測増加確率過程h=(h_n)を用いてΦ(f_n)=g_n+h_n,n∈Z_+,と分解される(Doob 分解).この分解に関して‖h_∞‖_p〓p‖Φ(Mf)‖_pなる不等式が成り立つことがよく知られている.但し,Mfはfの最大関数を表す。この結果を改良し,Banach関数空間Xのノルムに関する不等式‖h_∞‖_x〓C_<x,Φ>‖Φ(Mf)‖_x及びsup_n‖g_n‖_x〓C_<x,Φ>‖Φ(Mf)‖_xが成り立っための,Xに関する必要十分条件を得ることに成功した.これにより,交付申請書に記載した2番目の研究目的が達成できた。その応用として,不等式‖sf‖〓C_x‖Sf‖_xが成り立つための,Xに関する必要十分条件を得ることもできた.但し,Sfはfの2次変分過程を表し,sfはfの条件付2次変分過程を表す. 2.上記1の研究を進める過程で,別の不等式‖Φ(Sf)‖_x〓C_x‖Φ(Mf)‖_xが成立するための,Xに関する十分条件を得ることができた。これにより,交付申請書に記載した3番目の研究目的が達成できた.他方,‖Φ(Sf)‖_x〓C_x‖Φ(Mf)‖_xが成り立つための必要条件については,まだ研究が進んでいない.この不等式が成立するための必要条件を求めることができれば,特にΦ(t)=tとして,交付申請書に記載した1番目の研究目的が達成される。今後は,これを実現することを目標に研究を進める予定である.
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Research Products
(2 results)