2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17540159
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
宇佐美 広介 広島大学, 総合科学部, 助教授 (90192509)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内藤 学 愛媛大学, 理学部, 教授 (00106791)
吉田 清 広島大学, 総合科学部, 教授 (80033893)
谷川 智幸 上越教育大学, 学校教育学部, 助教授 (10332008)
加茂 憲一 札幌医科大学, 医学部, 講師 (10404740)
寺本 智光 尾道大学, 経済情報学部, 助手 (20398465)
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Keywords | 準線型常微分方程式 / 漸近挙動 / 準線型偏楕円型方程式 / 振動 / 正値解 / 高階常微分方程式 / 退化ラプラシアン / Karamata関数 |
Research Abstract |
1.準線型2階常微分方程式の正値解の漸近形の決定・・・一般化されたEmden-Fowler型方程式で特に非線型項が特異なものを考え,その全ての正値解の漸近形を方程式に含まれるパラメータにより分類し決定した. 2.準線型2階楕円型偏微分方程式の解の振動性の解明・・・いわゆる退化ラプラシアンを主要項に持つ楕円型方程式の外部領域における解の振動性を考察した.この種の研究は方程式の非線型項に単調性や増大度・減衰度を予め仮定しておいて考察される事が殆どであった.本研究ではそのような仮定を置くことなく考察した.特に,自励系方程式に対しては解が全て振動的であるための必要十分条件を得る事が出来た. 3.高階常微分方程式の解の漸近挙動の解明・・・(1)高階準線形常微分方程式に対して、正値解の漸近挙動・正値解の存在性などの問題を考察した.特に、あるクラスの方程式に対して正値解が存在するための必要十分条件を積分条件の形で与えた. (2)偶数階パラメータ付き非線形常微分方程式の有界な非振動解の零点の個数について考察し,その帰結として、偶数階非線形特異固有値問題の場合でも、部分的に、2階線形正則固有値問題と類似の結果を得ることができることを明らかにした. 4.微分方程式におけるKaramata関数解の挙動・・・1970年にセルビアのKaramataによって導入された正則変動関数(いわゆるKaramata関数)をさらに一般化したKaramata型関数の枠組みの中で,2階非線形Sturm-Liouville微分作用素を含む微分方程式の非振動解の漸近挙動を解析した. 5.楕円型偏微分方程式系の解の漸近的性質の解明・・・(退化)ラプラシアンを主要項に持つ非線型楕円型方程式系を扱った.強い増大度を持つ解の存在証明や解が全て振動的になるための(必要)十分条件を与えた.
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