2007 Fiscal Year Annual Research Report
波動現象とプラズマ現象の非線形偏微分方程式による解析
Project/Area Number |
17540162
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
小野 公輔 The University of Tokushima, 総合科学部, 准教授 (00263806)
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Keywords | dissipative wave / exterior problem |
Research Abstract |
自然現象の解析には、その現象に対応する微分方程式や偏微分方程式を利用することが多く、物理学や工学の実験やその検証のための評価に利用されていて、数学方面には数学的な道具の開発や理論的な裏づけが求められている、そこで、本研究では、物理学における波動現象を記述する摩擦波動方程式やプラズマ現象等を記述する基礎方程式に関連する数学方面からの研究を中心に行った。 本研究における主な成果としては、3次元以上の一般次元の障害物等を考慮した外部領域における初期値境界値問題に対する線形爆発波動方程式の時間大域解の詳しい減衰評価式を導いたことがあげられる。この評価式には解のL^1ノルムについての時間に関する一様有界性の結果を含んでいる点が重要である。証明では、前年度までに研究してきた全空間におけるコーシー問題に対する類似の結果を応用している。加えて、局所エネルギー減衰評価式やCut-off法などを巧みに組み合わせるといった手法を用いて証明を完成している。また、2次元の場合については、幾分証明を異にする点があり別の成果として発表した。 雑誌論文としては2件が発表されたがいずれも大域解の漸近挙動を明らかにしている点で研究の目的に沿ったものになっているといえる。また、これらの研究を継続していくことで解空間や大域解の漸近挙動に関する次年度以降のさらなる研究成果につないでいけるものと考えている。
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Research Products
(2 results)