2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17540177
|
Research Institution | Tokyo Polytechnic University |
Principal Investigator |
中根 静男 Tokyo Polytechnic University, 工学部, 教授 (50172359)
|
Keywords | Axiom A polynomial skew product / pointwise accumulation set / component-wise accumulation set / Chebyshev写像 / 実biquadratic polynomials |
Research Abstract |
Axiom A polynomial skew productsのpostcritical setの振る舞いについて、DeMarco-Hruskaはいくつかの結果を証明し、いろいろな例を構成した。 彼女たちは危点集合の通常の集積点集合Aの他に加えて、pointwise accumulation set: Aptとcomponent-wise accumulation set: Accを定義し、この3個の集合がいろいろな関係を満たすような例を構成した。しかし、それらの例はすべてbase Julia setが連結か完全不連結のいずれかであり、そのどちらでもないような例が存在するのかという問題を提起している。これは、必然的に3次以上の多項式写像の力学系を考えることを意味する。筆者は3次多項式写像族の研究の蓄積からこの問題に取り組み、4次のChebyshev写像を実biquadratic polynomialsの族の中で摂動することにより、Apt=AccだがAccがAとは異なる例を構成した。また、連結でないJulia setの構造についてのQiu-Yinの最近の結果を利用することにより、base Julia setが非連結な場合、Acc=AならばApt=Acc=Aが成り立つことを証明した。 これは、Acc=Aとなるための特徴づけを与えよという、彼女たちの提起した別の問題に対する回答でもある。base Julia setが連結ならば常にAcc=Aが成り立つことを考えると、base Julia setが連結な場合とそうでない場合ではかなり様相が異なることが推測される。Apt,AccとAがすべて異なるような例を構成することが次の課題である。現在、数値実験では正しいと思われる候補があり、証明を完成させるのが当面の目標である。
|
Research Products
(4 results)