2005 Fiscal Year Annual Research Report
ゲージ理論にあらわれる非線形楕円型方程式の解の構成およびその熱流の漸近挙動の研究
Project/Area Number |
17540186
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
高橋 太 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (10374901)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 貴 大阪大学, 基礎工学部, 教授 (40114516)
小薗 英雄 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00195728)
小川 卓克 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20224107)
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Keywords | ゲージ理論 / 非線形楕円型方程式 / 臨界非線形項 |
Research Abstract |
本年度において、研究代表者高橋は研究分担者鈴木と共に、2次元有界領域上での異なる符号を持つ2種類の渦点系の平衡統計力学に現れる非局所項付き指数型非線形楕円型方程式のDirichlet境界値問題の解空間の構造についての研究を行った。既存の数学解析の結果は、同じ符号を持つ渦点系の平均場方程式に対するものしかなかったが、われわれは非線形項の特殊性と鈴木の以前の結果である等周不等式を利用して、あるパラメーターの範囲内での自明解の安定性と一意性およびアプリオリ評価を得ることに成功した。研究成果はMean field equation for equilibrium vortices with neutral orientation (K.Sawada, T.Suzuki, and F.Takahashi)として雑誌Nonlinear Anal.に掲載予定である。 平坦トーラス上でのいわゆる非位相的解の「貼り付け法」による解の構成について、韓国の研究チームのN.Kim, K.Chou両博士との議論を通じて、Nolascoが2003年にCPAMに発表した論法には多くの問題点の含まれていることが判明した。われわれはその一部を解決する手法を見出したのだが、残りの部分での議論をまだ正当化できておらず、平坦トーラス上での非位相的解の構成は現状では未解決問題となっている。今後の研究を進展させる必要がある。 高橋・鈴木・小川は本年度9月に研究情報の収集および国際学会への参加のためにポーランドBanach centerを訪問し、成果発表を行った。高橋は高次元領域での半線形べき型臨界非線形項を持つ楕円型方程式の最小エネルギー解の漸近挙動についても研究を進め、その成果内容はConcentration points of least energy solutions to the Brezis-Nirenberg equation with variable coefficients (F.Takahashi)として発表予定である。
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Research Products
(7 results)