2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17540224
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Research Institution | National Astronomical Observatory of Japan |
Principal Investigator |
山田 亨 国立天文台, 光赤外研究部, 助教授 (90271519)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林野 友紀 東北大学, ニュートリノセンター, 助教授 (10167596)
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Keywords | 原始銀河 / 銀河の形成 / 銀河の進化 / 高赤方偏移 / ライマンα / 輝線 / すばる望遠鏡 |
Research Abstract |
本年度は、まず、すばる望遠鏡Suprime Cam、及び、これまでと同じ赤方偏移z=3.1のLyα輝線観測用の干渉フィルタ(中心波長4790Å、波長半値巾80Å)を用いて、高密度領域であるSSA22天域について、さらに大きく視野を広げて、十分な体積での輝線銀河の探査と、さらに多数のLyman α Blobs(LAB)を検出して、LABの空間分布、サイズや表面輝度の分布と、銀河数密度などの環境との関係を調べる研究を行った。これにより、確実なLyα輝線天体約2000個を検出し、200-300Mpc四方(共同座標、奥行きは60Mpc程度)の天域での分布を調べまた、これらのSSA22の高密度領域の観測と対照するため、一般領域についても、同じ干渉フィルタを用いて、同程度に深い観測を、Suprime-Cam5視野程度について、行い、高密度領域以外でもLABは検出されるのか、高密度領域とそれ以外の領域でLABの性質に大きな違いがあるのか、などの研究を進めた。また、一部の領域でのLABについて、分光観測結果をまとめて論文にて報告した。 これと並行して、赤方偏移z=2.4のLyman α輝線の検出を目的とした、すばる望遠鏡Suprime-Cam用の新しい干渉フィルタ(消耗品)を制作した。このz=2.4輝線銀河用干渉フィルタの設計・制作が、本申請課題の17年度経費に於いて、大きな割合を占めた。フィルタ中心波長は4122Å、波長半値巾は約70Åとすることをもくろみ、仕様を十分に満たすフィルタを作成することができた。設計・制作は、山田、及び分担者の林野が共同で担当した。
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Research Products
(2 results)