2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17540235
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
川本 辰男 東京大学, 素粒子物理国際研究センター, 助教授 (80153021)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 富雄 東京大学, 素粒子物理国際研究センター, 教授 (50126059)
浅井 祥仁 東京大学, 素粒子物理国際研究センター, 助教授 (60282505)
田中 秀治 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助手 (80311124)
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Keywords | ヒッグス粒子 / LHC / 超高ルミノシティー / ミューオン検出器 / 耐放射線 |
Research Abstract |
本研究の主要テーマである、ATLAS muon trigger検出器に使われるThin Gap Chamber(TGC)の耐放射線性能の研究では、加速器から得られるMeV領域の中性子線を用いて基本特性の調査を行った。特に、希に起こる高いイオン化に伴う大きい信号の効果や、長期にわたる劣化の可能性に関する知見を得た。また、これらのテストでは2種類のガス混合を用いて、それぞれの持つ特性の違いを調査した。一方、これら検出器そのものの特性の研究と並行して、エレクトロニクスに対する検討も行った。LHCのルミノシティー増強シナリオでは、高いルミノシティーを実現するためにビームの衝突間隔を現行のものより短くする(たくさん粒子を詰める)ことが検討されている。これに伴い、現行のエレクトロニクスでは色々な問題が出てくることが期待される。これらへの対策の可能性を、エレクトロニクス専門家などと共同して検討した。 本年度の研究の経過はいくつかの会議やワークショップにおいて発表し議論をした。例えば、 ・‘Workshop on ‘Muon system for LHC luminosity upgrade' T.Kawamoto (co-chair)2005年11月http://agenda.cern.ch/fullAgenda.php?ida=a057718 ・‘単色中性子を用いたTGCの加速劣化試験'日本物理学会2005年9月(田中など) ・‘Workshop on ATLAS upgrades for High Luminosity'2005年2月(参考のため)htt://agenda.cern.ch/fullAgenda.php?ida=a045387 物理の検討では、これまでに続いて、当初のLHCにおけるHiggs探索の様々な可能性をMonte Carloシミュレーションデータを用いて検討している。これらから得られた知見と経験に基づいて超高ルミノシティーの物理の検討に進んで行く計画である。これまでの研究の公表は、例えば、 ・‘LHCにおけるHiggsの探索'日本物理学会2005年9月(浅井、小林、など)
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