2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17540238
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
菅本 晶夫 お茶の水女子大学, 理学部, 教授 (70132686)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂東 昌子 愛知大学, 法学部, 教授 (20025365)
九後 太一 京都大学, 基礎物理学研究所, 所長 (00115833)
曹 基哲 お茶の水女子大学, 人間文化研究科, 助教授 (10323859)
今村 洋介 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (80323492)
小原 みどり お茶の水女子大学, 人間文化研究科, 助手 (00361816)
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Keywords | ペンタクォーク / 超弦理論 / 双対重力理論 / ジャンクション |
Research Abstract |
平成17年度には以下の研究を行った。 代表者菅本はQCDに双対な重力理論を用いて、ペンタクォーク等のハドロンにおけるスピンに依存した質量スペクトルを得るために、ストリング全体にスピンを分布させて、その分布関数を評価する研究を行った。われわれは、カラーとフレーバーという量子数は、開いたストリングの両端が、それぞれカラーブレーンとフレーバーブレーンに固定されることによって付与されると考えている。一方、スピンはストリング全体に分布しているとすると、これは従来の考え方とは異なるが、逆に、クォークはハドロンのスピンの一部分しか担っていないとする実験事実(spin crisis)にとっては、むしろ好都合となる。ペンタクォークを弦理論で表すと、ストリングジャンクションが2つ必要となる。分担者今村は、昨年度に行った超対称性がある場合の仕事を拡張して、超対称性が破れた通常のQCDの場合に、このストリングジャンクションのエネルギーを評価する研究を行った。分担者坂東は、菅本及び分担者九後と協力して、メソンストリングの余次元空間での形状とクォーク間のポテンシャルを評価した。メソンストリングはその両端をフレーバーブレーンに固定されているが、異なるフレーバーブレーンを結ぶメソンストリングでは、形状の変化に伴って、ポテンシャルにフレーバー依存性が現れることが分かった。これは将来につながる研究である。本研究費を用いて、12月13日-14日に「フレーバーとその起原」をテーマとするワークショップを開催したが、30名以上の参加者があった。ミシガン州立大学からシモンズ教授とチブクラ教授を招へいし、本研究グループからは、分担者坂東、今村、小原が研究発表を行った。
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Research Products
(2 results)