2006 Fiscal Year Annual Research Report
フレーバーの対称性とニュートリノ質量行列の起源の研究
Project/Area Number |
17540243
|
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
谷本 盛光 新潟大学, 自然科学系, 教授 (90108366)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中野 博章 新潟大学, 自然科学系, 助教授 (60262424)
|
Keywords | ニュートリノ質量行列 / フレーバー対称性 / ニュー卜リノの質量変化 / S(3)離散対称性 |
Research Abstract |
当研究プロジェクトの目標は、ニュートリノ質最行列のフレーバー構造を明らかにし、その起源を解明することである。今年度は、初年度の成果に基づき、ニュートリノ質量行列のフレーバー構造の起源を推測し、理論の対称性等について検討をおこなった。その結果、以下のように、フレーバーの離散対称性や超対称性にもとついたクォークとレプトンの質量行列の構成を実現することができた。 1 ニュートリノ質量行列のゼロ構造を、フレーバーのS(3)離散対称性におけるヒッグス場の対称性の破れとの関係で導出しすることに成功した。ゼロ構造を導くこのアプローチは新しいものである。 2 フレーバーのA(4)離散対称性を用いてレプトンの質量行列の構造とクォークの質量行列の関係を与えることに成功した。 3 超対称SO(10)GUTを用いて、レプトンの質量行列の構造とクォークの質量行列の関係を実験データに基づいて解析し、可能な質量行列を求めた。 4 質量が変化するニュートリノモデルとダークエネルギーの関係を詳細に検討し、超対称性を持つモデルの精密化を行った。また、このモデルにおける音速の詳細な検討を行った。
|