2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17540248
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
三田 一郎 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60242806)
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Keywords | CP対称性 / 量子力学 / B中間子 |
Research Abstract |
1)B^+→K^0π^+とB^0→K^+π^0崩壊は、Color SuppressedとEWPenguin振幅が小さい場合、振幅が全く等しく、CP非保存も同じはずである。驚くべきことに実験ではB^0→K^+π^0の崩壊でCP非保存が-11%であるにもかかわらず、B^+→K^0π^+崩壊ではCP非保存が小さい。これはColor SuppressedやEWPenguin振幅が高次のPQCDやQCDFactorization計算手法で無視できないことを意味する。 論文RESOLUTION TO THE B->PI K PUZZLEではColor Suppressed振幅が簡単な予測(C'/P'=λ^2)よりも3倍大きく、この微妙な違いでB^+→K^0π^+ではCP非保存が小さくなることを示した。残念なことにB^0→π^0π^0の分岐比もこの手法で大きくなることを予想したがこの期待は外れ、この分岐比が理論の予言に比べて実験結果が大きいのは未だに謎である。 2)PQCD手法を用いてB→ργ、ωγの分岐比、アイソスピンの破れ、直接的CP非対称性を計算した。分岐比の計算結果は実験をよく再現する。今後アイソスピンの破れ、及び直接的CPの破れが実験で確認される可能性を検討した。この崩壊過程は量子効果から生じるので、理論的予言が、実験から大きくずれると新しい物理の存在を意味する。 3)K中間子にCPの破れが存在することからτ^±→νK_sπ^±の崩壊におけるCPの破れが存在することを示し、その非保存はCPT対称性が保存されている場合4εであることを示した。この予言はτ崩壊でCP対称性を測定するときに確認できる。もし実験で理論の予言が確認できない場合、実験がおかしいか、CPTが非保存の発見である。
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Research Products
(3 results)