2007 Fiscal Year Annual Research Report
クォーク相関を考慮した模型によるペンタクォーク及び中間子-バリカン散乱の研究
Project/Area Number |
17540264
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
清水 清孝 Sophia University, 理工学部, 教授 (00143363)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 貴史 上智大学, 理工学部, 助教 (80407353)
竹内 幸子 日本社会事業大学, 社会福祉学部, 教授 (90251503)
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Keywords | A(1405) / ペンタクォーク / Δ-粒子 / Roper共鳴 / バリオン-メソン散乱 / 共鳴と複素スケーリング法 / クォーク・クラスター模型 |
Research Abstract |
今年度は、バリオンとして、SU(3)の8重項と10重項、メソンとして8重項の擬iスカラーとベクトルメソンを考慮した多チャンネルのS波及びP波の散乱問題を考察した。S波散乱問題の一つとしてA(1405)の状態をペンタクォークとして記述する研究を行った。この系では、8重項バリオンと擬スカラーメソンだけでも、強く結合するチャンネルとして、Σπ、NK-bar、Aη、EKなどが存在し結合チャンネルの散乱問題において複雑な振る舞いを示す。バリオン・メソン問の相互作用として、カイラルLagrangianから得られるものを使った計算では、Σπ散乱でのMass Spectrumで閾値より70MeV位のところにピークが現れる。我々は、類似の相互作用を用いて、さらに3クォークから作られる状態と仮定した「連続状態に埋もれた束縛状態」との結合まで考慮した計算を行った。相互作用の強さを変化させても、3クォーク状態を入れると同じようなピーク構造を再現できることが分かった。上記のバリオン・メソンのS波散乱問題をクォーク・クラスター模型を使って計算した。相互作用は、バリオンの記述で成功を収めているグルオン交換に、閉じ込めとインスタントン誘起相互作用(III)を用いた。この模型ではNK-barの引力が前述の模型と異なり弱いために、バリオン・メソン系だけの結合チャンネル計算ではピークは生じない。しかし、バリオン・メソン系と結合する3クォーク状態を導入すると、同様のピークを生じることが分かった。これらの模型をP波のΔ共鳴やRoper共鳴にまで拡張した計算を現在行っている。また共鳴に関して、複素スケーリング法と言われる手法での研究を並行して行い、共鳴現象に対する興味ある結果が得られている。
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Research Products
(3 results)