2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17540322
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
藤原 明比古 北陸先端科学技術大学院大学, 材料科学研究科, 助教授 (70272458)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
仕幸 英治 北陸先端科学技術大学院大学, 材料科学研究科, 助手 (90377440)
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Keywords | カーボンナノチューブ / フラーレン / 1次元 / ピーポッド / 輸送特性 |
Research Abstract |
分子内包カーボンナノチューブの特異な1次元物性を観測するために、第一に、フラーレンの輸送特性、カーボンナノチューブの局所輸送特性など、構成物質の基本物性を明らかにした。 フラーレンの輸送特性では、電極サイズの異なる電界効果型薄膜トランジスタを作製し、その輸送特性から、フラーレン薄膜の本質的輸送特性と電極-フラーレン間の界面における接触抵抗の効果を独立に抽出し、その特性を調べた。その結果、フラーレン薄膜トランジスタの動作は、エンハンスメント型と界面ポテンシャル障壁モデルを考慮することで理解できる事を明らかにした。 カーボンナノチューブの局所輸送特性では、電解効果型トランジスタに組み込んだカーボンナノチューブネットワークを伝導性原子間力顕微鏡で観察した。その結果、低いゲート電圧では、カーボンナノチューブにキャリアであるホールは注入されないが、負のゲート電圧印加に伴い、最初に、電極に接触しているナノチューブにのみホールが注入され、更にゲート電圧を増加させると、最初のナノチューブに接触しているナノチューブにもホールが注入され伝導性を持つことが明らかになった。キャリアが注入されているナノチューブ内での電圧降下が小さいのに対して、接触部分での一方のナノチューブから他方のナノチューブへのキャリア注入が開始されるのは、あるゲート電圧で突然に起こるため、ナノチューブ間の接触が電流制御作用をしている事を明らかにした。
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Research Products
(4 results)