2007 Fiscal Year Annual Research Report
光近接場トラップ中の2次元スピン偏極原子格子における量子光学効果の研究
Project/Area Number |
17540369
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
堀 裕和 University of Yamanashi, 大学院・医学工学総合研究部, 教授 (10165574)
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Keywords | 近接場光学 / スピン偏極 / 光ポンピング / 共振器量子電磁力学 / 放射の制御 / レーザー冷却 / 量子光学 / エバネッセント波 |
Research Abstract |
平坦誘電体表面での横電場エバネッセント波の合成によって形成される格子状局所的回転電場と、原子共鳴周波数の高周波数側及び低周波数側に離調した定在エバネッセント波で形成する双極子トラップポテンシャルにより、Cs原子を2次元的にトラップし、2次元スピン偏極パターンを形成し、放射特性のスピン依存性、量子相関、光近接場における広義の共振器量子電気力学効果を、原子と放射場の近接場相互作用と、その角運度量選択則やパリティー保存にもたらす質的な変化から解明する新規量子系開発のため、実験研究と、理論研究を遂行した。実験研究では、双極子力2次元トラップと局所偏極場を組合せる8角ピラミッド型プリズムによる新規設計トラップ機構を用いて、表面近傍にトラップされたCs原子をスピン選択共鳴イオン化分光技術により精密計測し、原子トラップ数の定量評価,トラップ充填時間とトラップ寿命、イオン化に伴う取り出し時定数等を実験的に評価し、併せてスピン偏極原子の二次元格子生成・観測の光学系開発を完成し、スピン偏極原子格子研究の基礎を固めた。理論研究では、前年と同様に、格子状に並んだ局所的回転電場がつくる原子スピン分布を考慮し,表面近傍にある原子との放射場相互作用における角運度量選択則やパリティー保存に対し、光近接場における広義の共振器量子電気力学効果がもたらす質的な変化を評価した。特に、自由空間では観測されないような、スピン偏極に伴うリコイルがトラップ原子の過熱に影響しにくい利点や、スピン偏極レートの近接場増強特性を評価するとともに、表面スピン偏極原子操作への展開、表面近傍での原子冷却機構の検討を通じて,さまざまな基礎研究に提供しうる新デバイスを探究した
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Research Products
(2 results)