2007 Fiscal Year Annual Research Report
人工衛星測位と超伝導重力計による氷床変動に伴う重力変化の研究
Project/Area Number |
17540400
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Research Institution | National Institute of Polar Research |
Principal Investigator |
土井 浩一郎 National Institute of Polar Research, 研究教育系, 准教授 (80290873)
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Keywords | 南極 / 氷床表面高度変動 / 重力トレンド / 超伝導重力計 / レーザー高度計 / 干渉合成開口レーダー / 非潮汐海水位変化 |
Research Abstract |
(1)昨年度作成したプログラムを使って、2003年2月から2007年4月にかけてのICESat/GLAS(レーザー高度計)の11観測期間について、軌道に沿って得られたデータをグリッド化し、各期間の南極全域の氷床表面高度を求めた。それを質量に換算し、それによって生じる重力の時間変化を推定した。これを超伝導重力計で観測された重力トレンドと比較したところ、かなりよい一致が見られた。 (2)非潮汐の海水位変化に対する重力変化の応答係数について、昨年度に引き続き調べたところ、約0.06μGal/cmという値が得られた。昭和基地の海水位変化に伴い予想される重力変化の計算から、この応答係数ほぼ妥当な値である思われる。 (3)干渉合成開ロレーダー(干渉SAR)とレーザー高度計データを組み合わせて、高精度の面的な表面高度データの作成手法の開発を引き続き行った。具体的には、日本の衛星だいち(ALOS)搭載のPALSARデータから南極氷床の一部で表面高度データを作成することができ、ほぼ同じ時期に観測されたICESat/GLAS高度計データとの比較を行った。ただ、両者の高度差にかなり違いがあり、位相アンラッピングや軌道の誤差について調べる必要がある。
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