2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17540404
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Research Institution | Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology |
Principal Investigator |
陰山 聡 独立行政法人海洋研究開発機構, 地球シミュレータセンター, グループリーダー (20260052)
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Keywords | インヤン格子 / 地球ダイナモ / 地磁気 / 計算機シミュレーション / マントル対流 |
Research Abstract |
インヤン格子に基づいた地球ダイナモシミュレーションコードの開発を行なった。このコードは、地球の外核を想定した球殻形状の領域における電気伝導性流体の熱対流運動を数値的に解くものである。外核をイン領域とヤン領域に分け、インヤン格子手法に基づいて磁気流体力学(MHD)方程式を離散化し、系の時間発展を数値的に追跡する。並列計算機でのイン格子とヤン格子それぞれを2次元的に領域分割し、MPIを用いて並列計算を行なう。領域分割は緯度・経度方向にかける。MPI通信はインとヤンそれぞれの領域内部で閉じたデータ交換が大部分であるため、それぞれの領域を独立に覆うMPIコミュニケータを形成することでコードを簡潔化させることができた。完成したコードを地球シミュレータで走らせ、その512ノード(4096プロセス)を用いる大規模な地球ダイナモシミュレーションの実行に成功した。また、MHD方程式のソルバ部分だけでなく領域分割されたデータをシミュレーションを実行しながら収集し、ディスクに保存するための解析用ルーチンの開発も行なった。またインヤン格子手法をデータの可視化に応用する研究も行なった。これは球ジオメトリで計算あるいは定義された数値データを等値面、ボリュームレンダリング、断面図、流線などの標準的な可視化手法を用いて可視化解析するためのソフトウェアであり、海洋研究開発機構の大野暢亮研究員が中心となって開発しているものである。
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Research Products
(8 results)