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2005 Fiscal Year Annual Research Report

開放散逸系としての海洋・気候システムの熱力学的研究

Research Project

Project/Area Number 17540419
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionNational Research Institute for Earth Science and Disaster Prevention

Principal Investigator

下川 信也  独立行政法人防災科学技術研究所, 総合防災研究部門, 主任研究員 (40360367)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 納口 恭明  独立行政法人防災科学技術研究所, 雪氷防災研究部門, 総括主任研究員 (50360368)
小澤 久  広島大学, 総合科学部, 助教授 (30371743)
佐久間 弘文  海洋研究開発機構, 地球環境フロンティア研究センター, グループリーダー (70359214)
Keywords開放散逸系 / 海洋 / 気候 / 熱力学 / 非平衡 / 非線形 / エントロピー生成 / 有効位置エネルギー
Research Abstract

本年度は、海洋系においてエントロピー生成率最大の仮説(以下、MEP)を検証するための数値実験の準備、及び、有効位置エネルギーとの関連からMEPの理論的背景を探るための予備的な解析を行なった。
海洋系の同一境界条件下の多重解間の遷移においてMEPを検証するためには、遷移を引き起こす擾乱の大きさなどのMEPの適用条件を明らかにすることが重要である。そのための数値実験をスーパーコンピュータ及びPC上で実行するための準備を行なった。スーパーコンピュータ上で、数値実験を実行するための数値モデル、及び、データの準備は完了した。現在、それら数値モデル、及び、データをPC上に移植中である。
有効位置エネルギーとの関連からMEPの理論的背景を探るためには、海洋全体のグローバルなエントロピー生成率(系全体の積分値)だけでなく、海洋内部のローカルなエントロピー生成の情報(3次元分布)が重要である。これまでに行った数値実験(静止状態からのリストーリング境界条件下でのスピンアップ実験)の結果を解析し、それらの情報をまとめた。その結果、低緯度では表層、中緯度では西岸表層、高緯度では中層のエントロピー生成率が高いことがわかった。これらは、それぞれ、低緯度域の湧昇流、中緯度域の西岸境界流、高緯度域の沈降流によるエントロピー生成に対応すると考えられる。また、高緯度では、南半球よりも北半球の方がエントロピー生成は大きいが、これは、現在の深層循環が北沈み込みであることを反映していると考えられる。

  • Research Products

    (2 results)

All 2005

All Journal Article (2 results)

  • [Journal Article] Entropy production of the oceanic general circulation2005

    • Author(s)
      S.Shimokawa, H.Ozawa
    • Journal Title

      Research Activities in Atmospheric and Oceanic Modelling 35

      Pages: 807-808

  • [Journal Article] 海洋大循環におけるエントロピー生成率のより高い方向への不可逆的遷移2005

    • Author(s)
      下川信也, 小澤久
    • Journal Title

      日本物理学会誌 60

      Pages: 867-871

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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