2005 Fiscal Year Annual Research Report
磁気層序学による中新世以降のネパールヒマラヤの上昇・侵食過程と気候・生物相の変遷
Project/Area Number |
17540427
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
GAUTAM Pitambar 北海道大学, 大学院・理学研究科, 特任助教授 (60374203)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
酒井 哲弥 島根大学, 総合理工学部, 助教授 (90303809)
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Keywords | ネパール / シワリク層群 / 中新世 / 磁気層序学 / カトマンズ盆地 / テクトニクス / 堆積相 / 帯磁率 |
Research Abstract |
中新世以降のネパールヒマラヤの上昇・侵食過程と気候・生物相の変遷の研究は以下の順で行った。 (1)5km以上の厚さの堆積物からなる16-1Maのシワリク層群が分布する東西600km南北10km以上の範囲の中でのセクション(Khutia-Rato地域)から過去に得られた代表的な堆積相・磁気逆転暦に基づく磁気層序学・磁気ファブリックおよび化石と花粉分析データ収集とその解析を行った。磁気層序学から求めた堆積速度は地点によって異なり、同じ時間間隔の中での堆積速度を,隆起に伴う速度の変化や気候変化では説明できないことがわかった。とくに堆積速度は11-9.5Maと5.5-4.5Maの2つの時期に大きく増加することが示された。また、帯磁率および岩石磁気パラメータを使い地層の対比を試みた。 (2)2-3Ma以降の堆積物についてはカトマンズ盆地内に現地調査を行い、既に公開されている年代・堆積相・古気候変動に関するデータ収集とそのとりまとめを行った。盆地南端に分布する厚さ120m以上のLukundol-Itaiti層のセクションの磁気層序からCobb Mountain-Brunhesクロンの最下部に相当する0.75〜1.1Maという年代を明らかにした.およそ45〜25kaのGokarna-Thimi層からなるとされる盆地北部のArubari, Dhapasiなどのセクションについては堆積相解析の適用,地層の対比する目的での帯磁率の現場測定、磁気エクスカーション(Laschamp, Mono Lake)の確定のため古地磁気的試料と花粉分析用の資料の採取を行った。Arubari/Besigaon地域では帯磁率の現場測定値は0-20E-5 SIの範囲を示し、堆積物の粒径と逆相関の関係にあり、地層の対比に有効であることが確認された。
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Research Products
(3 results)