2006 Fiscal Year Annual Research Report
誘導結合プラズマ支援スパッタ法による透明導電性酸化亜鉛薄膜の作成
Project/Area Number |
17540472
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
松田 良信 長崎大学, 工学部, 助教授 (60199817)
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Keywords | 誘導結合プラズマ / スパッタリング / 透明誘電膜 / 酸化亜鉛 |
Research Abstract |
平成18年度は、誘導結合プラズマ(ICP)支援スパッタリングによって作成したAlドープ酸化亜鉛(AZO:Al doped Zinc Oxides)透明導電薄膜の作成プロセスについて、高導電性と高透過率、高成膜速度、基板面内膜質・膜厚分布の高均一性を同時にできるかぎり満足するプロセス外部条件の探索を行った。具体的には、プレーナマグネトロン陰極にアルミ2%添加酸化亜鉛(AZO)ターゲットを装着し、基板とターゲットの間に一巻内部コイルアンテナを設置し、高周波13.56MHzを印加してICPを発生させ、このICPで支援してAZO薄膜をスパッタ成膜し、薄膜特性がどのように変化するか、基板面内不均一性がどのようにどの程度改善されるかを、X線回折、X線光電子分光、光透過率測定、電気導電率測定、キャリア密度測定、キャリア移動度測定を用いて詳細に調査した。 その結果、Arガス圧が40mTorr、ICPに供給する高周波電力(ICP-RF電力)が200W,ターゲット放電電力が80W付近のとき、特に外部から意図的に基板加熱しなくても、6.0×10^<-3>Ωcm程度の抵抗率と90%程度の光透過率と比較的良好な空間均一性を有するAZO薄膜が得られることを見出した。ICP-RF電力支援による効果は、プラズマ密度の増加、ターゲット入射正イオンエネルギーの低下、基板入射正イオン束の増加、基板入射高エネルギー粒子束の低減、基板温度の増加、成膜速度の向上、結晶配向の変化、キャリア密度・移動度の増加、膜密度の増加など多岐にわたることがわかった。他方で、ごくわずかな酸素の添加は導電性の大幅な低下をもたらすこと、実験条件によってはアーキング発生が頻発することなどが確認された。
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Research Products
(3 results)