2008 Fiscal Year Annual Research Report
多次元高エネルギー粒子計測によるヘリカルプラズマのスペクルの空間構造の研究
Project/Area Number |
17540475
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Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
尾崎 哲 National Institute for Fusion Science, 大型ヘリカル研究部, 准教授 (50183033)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
成原 一途 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 教授 (90109356)
須藤 滋 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 教授 (50142302)
田村 直樹 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教 (80390631)
村上 定義 京都大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (40249967)
VESHCHEV Evgeny 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, COE研究員 (70469609)
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Keywords | ロスコーン / ARMS / 垂直NBI / イオン源 / 入射角度 / LHD / スペクトル / ヘリカル装置 |
Research Abstract |
ヘリカル装置はトカマクに比べて安定性の面で極めて優れた特徴を持つ半面、ピッチ角を持った粒子の一部が軌道損失(ロスコーン)をする欠点がある。大型ヘリカル装置(LHD)ではこれを低減する様々な工夫がなされており、十分な磁場強度と配位ではロスコーンは閉じ込めへの影響が小さいと考えられている。ロスコーン付近に入射する垂直入射のNBI#4はプラズマとイオン源との距離が近いため完全な垂直入射とはならず、4つのイオン源が2度程度傾斜しており、平均として垂直入射を確保している。従って、それぞれを別タイミングもしくは一部入射することにより、入射角度の異なるビームを観測することができる。観測はこの科研費により開発した空間分解能、小型化の点ですぐれた角度分解型多視線中性粒子検出器(ARMS)によって行われた。この検出器はピッチ角40から85度まで20チャンネルの空間分解能、15keV以上1MeVまでを測定できる。ノイズ低減のため検出部は液体窒素にて冷却されている。時間分解能は5msに設定したPHAにより、スペクトルの時間変化を観測している。入射角の少し異なるNBI#4のイオン源(AとB)からの入射を用いてその違いを調べた。その結果、イオン源Aに較べてBのほうが、2割程度大きいパワーにも拘わらずフラックスとしては小さいことがわかった。(ただしこれについては視線方向の違いを考慮する必要がある)。また、角度的にも90度から小さくなるにつれて閉じ込めが悪化する傾向がイオン源Bの方では顕著であった。このことから、90度にロスコーンが存在すること、ただしロスコーンは小さく垂直入射ビームは概ね閉じこまっていることがわかった。また85度付近に観測されるロスコーンは強力なECHを用いてプラズマ中心を加熱することにより消滅し、捕捉粒子の閉じ込めが改善されることがわかった。
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Research Products
(12 results)