2005 Fiscal Year Annual Research Report
トポケミルミネセンスの開拓につながる熱分解発光型ジオキセタンの創出
Project/Area Number |
17550050
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
渡辺 信子 神奈川大学, 理学部, 助手 (40291744)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 正勝 神奈川大学, 理学部, 教授 (10260986)
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Keywords | ジオキセタン / 化学発光 / トポケミルミネセンス |
Research Abstract |
本研究は、単なる熱分解にもかかわらず、効率よく1重項励起分子を生成し発光する1,2-ジオキセタン化合物の創出を目的とするもので、溶液中のみならず固体状態での発光についても検討し、トポケミルミネスセンスの可能性を探ることを目的とするものである。17年度においては、室温では安定であるが、加熱時に急激にフェノール性水酸基を解離させるような構造を持ったCIEEL型ジオキセタンの設計をまず検討した。フェノール性水酸基を解離させるためには、分子内プロトン移動しうる構造を組み込んだ芳香環の設計が考えられベンゾアゾリル骨格を3-ヒドロキシフェニル置換ジオキセタンのフェニル環4位に導入した化合物に関して検討を行い、ベンゾアゾリル基としてベンゾチアゾリル基およびベンゾオキサゾリル基を有するジオキセタンに関して塩基誘発分解および各種溶媒中、塩基を使用しない中性条件下での発光測定を行い、基礎的なデータの集積を行った。その結果ベンゾチアゾリル基を有するジオキセタンは、塩基誘発分解において有機溶媒中および水系溶媒中でも極めて効率よく発光することが分かった。また、非プロトン性極性溶媒中、加熱することにより効率よく発光すること、一方、非極性溶媒中では非プロトン性極性溶媒中とは発光色調が異なり、その効率は低下することが分かった。また、固体状態での発光を検討するには、ジオキセタンの結晶性および融点が問題となることからフルオロファおよびフルオロファ以外のジオキセタン骨格の設計に関しても検討を行った。
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Research Products
(6 results)