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2005 Fiscal Year Annual Research Report

簡便分析試薬としての新規なデンドリマー型蛍光性化学センサーの開発

Research Project

Project/Area Number 17550070
Research InstitutionHirosaki University

Principal Investigator

川上 淳  弘前大学, 理工学部, 助手 (60261426)

Keywordsデンドリマー / 金属イオン / 蛍光 / 化学センサー / ナフタレン / エキシマー / エキサイプレックス / 分子内相互作用
Research Abstract

簡便分析試薬となる、新しい蛍光性化学センサーとして、分岐鎖にアミノ基とエステル基をもつデンドリマーの外殻末端部に複数のナフタレン環を導入した系を合成し、その分光学的性質について調べた。今回合成した系は、デンドリマーのコアと分子サイズの異なるTG0,TG1,NG0,NG1の4化合物である。TG0,TG1,NG0,NG1は、いずれもMg^<2+>,Ca^<2+>,Ba^<2+>,Co^<2+>,Ni^<2+>,Cu^<2+>,Zn^<2+>,Cd^<2+>,Ag^<+>,Fe^<3+>,Al^<3+>の各過塩素酸塩の添加による吸収スペクトルの変化は観測されなかった。また、TG0は、蛍光スペクトルの変化も観測されなかった。しかし、TG1,NG0,NG1の蛍光スペクトルは、Al^<3+>,Fe^<3+>,Cu^<2+>,Zn^<2+>を添加すると、長波長側の蛍光が減少し、340nm付近に発光極大をもつナフタレンの蛍光が増大した。これは、TG1では分岐鎖の3級アミンとナフタレン環、NG0ではコアの3級アミンとナフタレン環、NG1ではコアと分岐鎖の3級アミンとナフタレン環との分子内相互作用により形成されていた分子内エキサイプレクスが、3級アミンに金属イオンが配位されることで、形成されなくなったためである。TG1の部分骨格はNG0と類似の構造のため、金属イオンの捕捉に関する選択性はよく似ており、Zn^<2+>に対して最も強い蛍光を示した。一方、NG1ではAl^<3+>に対して最も強い蛍光を示した。TG1,NG0,NG1の蛍光強度のモル比プロット(観測波長:340nm,425nm)から、NG0は金属イオンと1:1錯体を形成し、TG1は少なくとも2個以上の金属イオンと、NG1は段階的に金属イオンを捕捉していく様子が示され、分子サイズが大きくなるほど、多くの金属を捕捉できることが示唆された。

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Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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