2007 Fiscal Year Annual Research Report
金属・半導体材料表面薄膜の化学的評価法の開発と表面分析用薄膜標準物質作製への展開
Project/Area Number |
17550086
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
田中 龍彦 Tokyo University of Science, 工学部, 教授 (40084389)
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Keywords | 解析・評価 / 亜鉛めっき鋼板 / シリコンウエハ / 薄膜標準物質 / 化学分析 |
Research Abstract |
1.ストリッピングボルタンメトリーによる亜鉛めっき鋼板膜厚の高感度測定 最適化した実験条件下で作成した検量線は,10〜200ng/mLで直線となり,相対標準偏差は3%以内であった。鉄の許容共存量が1.5mg/mLであることから,この方法は亜鉛を約7μg/g含む鉄溶液に適用可能である。実際こ,亜鉛めっき鋼板試料を混酸で分解後,本法により測定した結果は満足のいくものであり,数μm程度の亜鉛めっき膜厚が簡便迅速に酸分解直接測定できる方法が確立できた。 2.ストリッピングクーロメトリーによる亜鉛めっき鋼板膜厚の絶対測定 基準分析法である電量EDTA滴定法を採用して測定を試みたが,マトリックス鉄の除去・抑制に適する条件を探索できなかった。そこで,溶液中の全亜鉛を作用電極に電着後,再溶解する際に得られる電流電位曲線から電気量を求め,ファラデーの法則から亜鉛量を測定するストリッピングクーロメトリーの手法を適用した。実験条件を最適化後,前項1と同じ試料を測定した結果,μmオーダーの膜厚が得られたことから,絶対評価法として利用できる可能性がある。 3.吸着ストリッピングボルタンメトリーによる二酸化ケイ素薄膜の高感度測定 二酸化ケイ素薄膜の選択的溶解方法について,フッ化水素酸の濃度と液量,エッチング時間,回収用アセトンの液量と回数などの条件を最適化した。前年度までに確立した実験条件に基づいて実試料に適用したところ,1〜100nmの二酸化ケイ素膜厚の測定で満足な結果が得られた。また, 絶対評価法の可能性についても検討を試みた。
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Research Products
(1 results)