2006 Fiscal Year Annual Research Report
高感度「マイクロ免疫分析システム」の開発と腫瘍マーカー定量への応用
Project/Area Number |
17550088
|
Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
塚越 一彦 同志社大学, 工学部, 教授 (60227361)
|
Keywords | 化学発光 / 免疫反応 / マイクロチップ / 電気泳動 / タンパク質 / 腫瘍マーカー |
Research Abstract |
「マイクロ免疫分析システム」は、マイクロチップ上で、(1)抗体修飾ガラスビーズを使って免疫反応を行ない、つづいて(2)電気泳動によって反応溶液を分離・輸送し、最後に(3)化学発光検出することに基づく、超小型分離・検出システムである。これまでの実験で、ヒト血清中のアルブミンおよび免疫抑制酸性蛋白(腫瘍マーカー)を特異的に定量することができた。分析は数分以内で終了した。 今年度は、まずルミノール化学発光系にエンハンサー効果(p-ヨウドフェノールを使用)等を導入することにより更なる高感度化を検討し、生体内極微量成分の分析システムとしての有用性を調べたが、安定した化学発光を得られなかった。よって、マイクロチップ上で、抗体固定化ガラスビーズを用いて行う抗原抗体反応と過シュウ酸エステル化学発光検出とを組み合わせ、血清中の特定成分の定量を行った。まず、免疫反応のモデルとしてヒト血清アルブミン(HSA)と抗ヒト血清アルブミン(anti-HSA)を用いた。HSAをフルオレセインイソチオシアナート(FITC)で標識し、競合法を導入してマイクロチップ上で分析した。HSAの検量線を作成し、それを使ってコントロール血清中に含まれるHSAを定量することができた。同様の方法にて腫瘍マーカーの一つである免疫抑制酸性蛋白(IAP)を分析することも可能であった。
|
Research Products
(8 results)