2006 Fiscal Year Annual Research Report
光学活性ポリメタクリルアミドの不斉合成、構造、機能に関する研究
Project/Area Number |
17550116
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
岡本 佳男 名古屋大学, エコトピア科学研究所, 教授 (60029501)
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Keywords | らせん選択重合 / メタクリルアミド / ラジカル重合 / アニオン重合 / 光学活性ポリマー / 不斉重合 |
Research Abstract |
側鎖にかさ高い置換基を有するメタクリル酸エステルは、アニオン重合でだけでなくラジカル重合において、イソタクチックに富むポリマーを生成する。さらに、不斉な条件で重合を行うこと、左右どちらか一方巻きに片寄ったらせん構造を有するポリマーを与える。本研究では、かさ高い置換基を有するメタクリルアミド誘導体(N-[(4-ブチル)トリフェニルメチル]メタクリルアミド(BuTrMAM)、N-[(4-ブチルフェニル)ジベンゾスベリル]メタクリルアミド(BuPDBSMAM))をモノマーとして、ラジカル重合およびアニオン重合による一方巻きらせんポリマーの合成を行うことを目的とした。 1.BuTrMAMおよびBuPDBSMAMのラジカル重合を(+)-メントール、または(-)-メントール中で行った。得られたポリマーは光学活性で、さらに、円二色性(CD)スペクトルの測定を行ったところポリマーの不斉構造に基づく吸収が観測された。これらはポリマーが一方巻きに片寄ったらせん構造を有していることを示唆している。また、BuTrMAMと光学活性なN-[(R)-(+)-1-(1-ナフチル)エチル]メタクリルアミド((+)-NEMAM)の共重合を行った。得られたコポリマーの旋光度とCDスペクトルから、(+)-NEMAMユニットがポリマーに一方巻きに片寄ったらせん構造を誘起したことが示された。 2.有機亜鉛化合物(n-Bu_4ZnLi_2)とハロゲノ糖(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-α-D-ガラクトピラノシルブロマイド(Gla-Br))からなる不斉アニオン開始剤を用い、BuTrMAMのアニオン重合を行ったところ、得られたポリマーは光学活性であった。ポリマーのCDスペクトル、および^1H NMRスペクトル、MALDI-TOF-MSスペクトルは、糖残基が一方巻きらせん構造を誘起していることを示唆した。
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Research Products
(4 results)