2005 Fiscal Year Annual Research Report
ナノ構造と光特性を磁場制御した新規光機能ナノ材料の創製
Project/Area Number |
17550131
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
米村 弘明 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (40220769)
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Keywords | ナノチューブ / フラーレン / 強磁場 / クラスター / 磁場配向 / 光機能ナノ材料 / ナノ構造 / 磁気力 |
Research Abstract |
本研究では、上記の研究背景を鑑み、ナノカーボン材料(単層カーボンナノチューブ(SWNT)、C_<60>誘導体)や有機分子や無機化合物やこれらを組み合わせたハイブリット材料のナノ構造を、"磁場"と物質の相互作用(磁気力、磁場配向、ローレンツ力等)を活用して、"磁場"によって制御できる方法を開発する。また、スピンを活用する事で、ナノ構造体の光特性を磁場によって制御できる光機能ナノ材料を創製する事を図る。以上により、ナノ構造"独自"の特性を持つ新規光機能ナノ材料の創製を目指す。今年度は以下の検討を行った。 C_<60>-ドナー連結化合物やC_<60>ナノクラスター-メチルフェノチアジン(MePH)系の溶液系における磁場効果の応用として、C_<60>ナノクラスター-MePH系を金電極に担持した修飾電極を作製した。磁場を印加するとこの修飾電極の光電流が増加した。この様に、スピン化学によるナノクラスター修飾電極の光電変換機能の磁場制御を達成した。さらに、C_<60>ナノクラスター-MePH系の溶液をマイカやITO基板に滴下し、乾燥過程に強磁場(8T)を印加して、クラスター形状と酸化還元挙動に及ぼす磁場の影響を検討した。強磁場(8T)を印加した時のAFM像には、無磁場の場合とは異なる形状のクラスターが確認された。加えて、磁場の有無によりC_<60>由来の還元ピークが著しい変化を示した。磁場印加によりC_<60>クラスターの形状に変化が起こり、酸化還元特性にも変化が生じることが明らかになった。 次に、SWNTやSWNTをポリマーでラッピングした複合体のマイカやガラス基板上での磁場配向について、AFM測定によって検討を行った。AFM像には、無磁場の場合ではSWNTや複合体がランダムに配向している像が観測された。これに対して、8Tの強磁場を基板に対して平行に印加すると、基板上のSWNTや複合体の長軸を磁場方向に対して平行に配向した像が観測された。以上より、強磁場によるSWNTや複合体の磁場配向が起こっていることが明らかになった。
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Research Products
(6 results)