2005 Fiscal Year Annual Research Report
酸化・吸着による低コスト硫黄フリー軽質炭化水素燃料の製造プロセスの開発
Project/Area Number |
17550142
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
銭 衛華 東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究部, 助手 (00302919)
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Keywords | 酸化脱硫 / 燃料電池 / チオフェン / 超深度脱中 / 吸着脱硫 / 酸化反応 |
Research Abstract |
常圧・低温での酸化反応と吸着との組み合わせによって、ガソリン中の硫黄含有量が0.1ppm以下の超深度脱硫を行い、低設備投資・省エネルギー型の低コスト超深度脱硫プロセスの開発を目的とする。本年度では、ガソリン中代表的な硫黄化合物であるメチル基置換チオフェン類の酸化用触媒および酸化剤の探索および最適な酸化反応条件の探索を行った。具体的に含浸法よりアルミナ担体に担持した遷移金属触媒を調製し、常圧流通式反応装置を用い、次の反応条件下で、モデル硫黄化合物の酸化反応を行った。試料として、ベンゾチオフェン(BT)、チオフェン、2-メチルチオフェン、2,3,5-トリメチルチオフェン等をイソオクタンやデカリン等に溶かしたもの(硫黄含有量:10-100ppm)を用いた。そして、油溶性有機酸化剤を試料に加え、酸化剤と硫黄分とのモル比(O/S)1-20、反応温度30〜120℃、LHSV 10-40で試料を流し、硫黄化合物の酸化反応を行う。反応後の試料をGC-SCD(硫黄化学発光検出器)でチオフェン類および生成したスルホン類の濃度分析を行った。また、全硫黄濃度を微量硫黄分析装置(TS-100)で測定し、GC-FID分析より酸化剤の変化の様子を調べた。その結果、現在の触媒/酸化剤の組み合わせにおいて、最も活性の高い酸化反応条件はO/S=20、80℃、LHSV=10h^<-1>であることがわかった。いずれの硫黄化合物も酸化され、それぞれのスルホン化合物になった。また、各硫黄成分の酸化反応性はベンゾチオフェン>2,3,5-トリメチルチオフェン>2-メチルチオフェンの順で低くなった。一方、酸化反応性が劣っている2-メチルチオフェンに対しても確かに酸化反応が起きることが判明した。
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Research Products
(2 results)