2006 Fiscal Year Annual Research Report
培養細胞から産生される一酸化窒素を指標とした環境汚染物質および食品成分の評価
Project/Area Number |
17550146
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Research Institution | Yamagata Research Institute of Technology |
Principal Investigator |
吉村 哲彦 (財)山形県産業技術振興機構, 研究開発部, 部長 (70271517)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉武 淳 (財)山形県産業技術振興機構, 研究開発部, 研究員 (70414349)
葛西 重信 東北工業大学, 環境情報工学科, 助教授 (70342730)
末永 智一 東北大学, 大学院環境科学研究科, 教授 (70173797)
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Keywords | 一酸化窒素(NO) / 内分泌かく乱物質 / マクロファージ / リポポリサッカライド / エストロゲン受容体阻害剤 |
Research Abstract |
内分泌かく乱物質(endocrine disrupting chemicals, EDCs)は主に食品を介して体内に蓄積し、生体に様々な影響を与えることが知られている。そこで今回、EDCsが免疫機能に与える影響を、リポポリサッカライド(LPS)刺激によって産生される一酸化窒素(NO)の産生量を指標として解析した。 マウスマクロファージ由来のRAW264細胞をLPS処理後、培養上清中の硝酸・亜硝酸イオン濃度を経時的に測定した結果、刺激開始後3時間目よりNOの産生が開始され、12時間後に最大に達することが確認された。また、刺激開始12時間後における単位時間当たりのNO産生量を測定した結果、NO産生量はLPS濃度が100ng/mlでフラットに達することが確認された。 EDCs(ビスフェノールA(BPA)、ノニルフェノール(NP)、オクチルフェノール(OP)、2,4-ジクロロフェノール(DCP)、ペンタクロロフェノール(PCP))がRAW264細胞のNO産生に与える影響を調べるために、LPS刺激開始12時間後における単位時間当たりのNO産生量を測定した結果、全てのEDCsにおいて濃度依存的なNO産生の抑制が認められた。さらにエストロゲン受容体阻害剤(ICI182780)を用いた解析より、BPAで処理した時のみNO産生量の回復が認められたことから、BPAのNO産生抑制効果はエストロゲン受容体を介して起こることが示された。
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Research Products
(4 results)