2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17550159
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
長崎 健 大阪市立大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (30237507)
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Keywords | 生体材料 / ナノバイオ / 遺伝子 / バイオテクノロジー / 遺伝子デリバリー / 人工ウイルス / トランスフェクション / 細胞工学 |
Research Abstract |
より安全で効率が高く、操作が簡便で迅速にかつ安価に調製できる非ウイルスベクターの開発を目指し細胞内プロセスを効率的にクリアできる機能のハイブリッドを目指して研究を行った。ウイルスが細胞内障壁を克服するのと同様に挙動するマルチファンクショナルナノマシーン創製を行うために、プラスミドDNAの効率的な導入・発現を達成するために必要な複数機能のパッケージング法を種々検討した。 具体的には以下の実験を行った。 1.非ウイルスベクターに必要な機能を与える各機能性タンパク・ペプチドであるトランスフェリン・GALA・核内輸送因子(インポーティンβ)の調製を組換えタンパク発現もしくは固相合成した。得られた各因子のビオチンラベル化を行い、HPLCにて精製し、SDS-PAGE,MALDI-TOFマススペクトルなどにより構造確認を行った。 2.生体適合性・生分解性を示し、抗原性の低い生体高分子にPEGスペーサーを介してビオチンを導入した。 3.合成したビオチンラベル化カチオンポリマーとプラスミドDNAの複合体形成能を確認した。 4.ビオチン化カチオンポリマーとプラスミドDNAの複合体にさらにビオチン化トランスフェリン・ビオチン化GALA・ビオチン化インポーティンβを加え、ストレプトアビジンでこれらのアッセンブリーを行った。 5.培養細胞へのトランスフェクション活性を評価した。 その結果、プラスミドDNA/PEI(ポリエチレンイミン)複合体に複数のレセプター結合因子を導入することによって、一種のレセプター結合因子を導入した複合体と比較して高い遺伝子発現効率を示す細胞種が存在することを見いだした。さらに、この要因として、遺伝子発現効率の向上が見られる細胞種では、複数のレセプター結合因子を導入することによって、細胞内導入効率がさらに向上することを明らかにした。
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Research Products
(7 results)