2007 Fiscal Year Annual Research Report
分子動力学法による溶融塩の熱伝導率評価の実用的展開
Project/Area Number |
17550175
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
大鳥 範和 Niigata University, 自然科学系, 准教授 (20272859)
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Keywords | 熱伝導率 / 溶融塩 / 分極相互作用 / 多原子イオン / 多成分系 / 分子動力学法 |
Research Abstract |
溶融炭酸塩型燃料電池の電池寿命を左右する精密な温度制御に不可欠な情報である熱伝導度の評価を目的として、これまで適用例のない多原子イオンを含む溶融塩に、分子動力学法による溶融塩の熱伝導度評価法を適用できるように手法の検討および計算コードの開発を行った。まず、単原子イオン系で確立されているBernuの式を基にして、適切な表式の検討、計算コードの開発、適用可能性の検討を行った。次に、比較的融点が低く信頼性のある実験結果が報告されている硝酸塩を対象に、基本的な定式化と計算コードの開発に取り組んで計算を実行した。得られた計算結果を実験結果と比較して手法の確立を図り、さらに温度や密度依存性などを調べてこれまでの結果と比較し議論した。上記の結果について得られた成果は、分子シミュレーション討論会、溶液化学シンポジウム、原子力学会、電気化学会などにて口頭発表し、併せて論文投稿する予定である。 また、昨年度得られた多成分系の熱伝導度評価についての成果を溶融塩化学討論会で報告した。
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