2005 Fiscal Year Annual Research Report
層間イオンを高密度化したマイカセラミックスの合成とイオン伝導
Project/Area Number |
17550176
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
樽田 誠一 信州大学, 工学部, 助教授 (00217209)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北島 圀夫 信州大学, 工学部, 教授 (30021009)
山口 朋浩 信州大学, 工学部, 助手 (30283237)
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Keywords | マイカ / セラミックス / 層状化合物 / イオン交換 / プロトン / リチウムイオン / イオン伝導 |
Research Abstract |
Na-4-マイカを塩化アンモニウム水溶液でイオン交換を3〜6回繰り返して得られたイオン交換体の底面間隔(c・sinβ,(c,β:格子定数))と格子定数(b)を測定した。イオン交換体のbはNa-4-マイカのbとほとんど変化しないが、イオン交換の回数の増加とともにc・sinβは増加し、5回のイオン交換でほぼ一定になった。これより、Na-4-マイカの層間にNH_4^+イオンが導入され、5回のイオン交換でほぼ完全にNa^+はNH_4^+に置換されたことがわかった。次に、6回イオン交換して得られたNH_4^+イオン交換体を200〜1000℃で焼成した後のc・sinβとbを測定した。これより、800℃まではNH_4^+イオン交換体の結晶構造に大きな変化がないことがわかった。しかし、1000℃の加熱によって、c・sinβとbがともに小さくなり、結晶構造の変化を示唆した。 6回イオン交換して得られたNH_4^+イオン交換体を600-800℃で焼成した焼結体の伝導率の温度変化を測定した。イオン交換体の伝導率は600-650℃で、10^<-6>(S・cm^<-1>)オーダーの値を示したが、Na-4-マイカの伝導率(600℃で3.4×10^<-4>(S・cm^<-1>))よりも低い伝導率であった。これよりイオン交換体の伝導は層間のNH_4^+のうちの1つのH^+が可動するのではなく、Na^+イオン(半径:0.95Å)よりも大きなNH_4^+イオン(半径:1.43Å)が層間を移動したと考えられた。他方、焼成したイオン交換体の湿潤下での伝導率を測定すると、約80℃で10^<-4>4(S・cm^<-1>)オーダーの値を示した。これよりNH_4^+イオンが溶液を介し移動しやすくなることがわかった。
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Research Products
(2 results)