2006 Fiscal Year Annual Research Report
有機金属化学気相法を用いたZnTe系材料の作製と高輝度純緑色発光デバイスへの応用
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17560010
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
小川 博司 佐賀大学, シンクロトロン光応用研究センター, 教授 (10039290)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西尾 光弘 佐賀大学, 理工学部, 教授 (60109220)
郭 其新 佐賀大学, 理工学部, 助教授 (60243995)
田中 徹 佐賀大学, シンクロトロン応用研究センター, 助手 (20325591)
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Keywords | ZnMgTe / ZnTe / 有機金属科学気相成長 / ブリッジマン法 / 純緑色発光デバイス |
Research Abstract |
本研究では、ZnTe純緑色発光デバイスのキャリア閉じ込め材料ZnMgTeの物性制御を試み、高輝度化を目指した。本年度の得られた成果の概要は以下の通りである。 低抵抗率p形ZnMgTe基板結晶の作製と物性評価:前年度と同様にブリッジマン法によりバルク結晶を作製した後、エピタキシャル成長用の基板化を実施した。ロッキングカーブの半値幅〜50arcsecと結晶性の良い基板が得られた。また、この結晶はバンド端発光が支配する室温フォトルミネッセンススペクトルを示し、10^<17>cm^<-3>台の高いキャリア密度であった。結晶中に微小なTe析出物が含まれているので、これを除去することを試み、透明度の高い結晶とすることができ、LED基板作製の目的を果たせた。 高輝度発光デバイス作製のためのZnTeベース多層膜の形成と物性評価:有機金属化学気相成長法におけるPドープZnMgTeのエピタキシャル成長条件を探求した。ZnMgTeエピタキシャル膜中のMg含有量は基板温度、Te原料供給量、総ガス流量を調整することにより良好な表面を有する条件を決定し、さらに成長後にアニールすることにより低抵抗率化に成功している。前年度と異なり、深い準位による発光が軽減化できた。平滑に研磨された低抵抗率p形(100)面ZnMgTe基板上にZnMgTe/ZnTeの多層エピタキシャル膜を成長させ、主として結晶性を明らかにした。 発光デバイスの作製と特性評価:基本的には前年度と同じ手法をとったが、PドープZnTeエピタキシャル膜を発光層としたホモ接合、シングルヘテロ接合、ダブルヘテロ接合のLED構造について発光スペクトル,発光効率,輝度等を測定し、成長条件にフィールドバックさせた。具体的にはAl熱拡散法により、pn接合を形成して発光デバイス化するが、PドープZnTeエピタキシャル膜の電気的性質、室温のフォトルミネッセンス強度とLEDの発光特性との関係を明らかにした。
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Research Products
(3 results)