2008 Fiscal Year Annual Research Report
光励起ガスソース成長法によるカーボンナノチューブの作製
Project/Area Number |
17560015
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
丸山 隆浩 Meijo University, 理工学部, 准教授 (30282338)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
成塚 重弥 名城大学, 理工学部, 教授 (80282680)
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Keywords | カーボンナノチューブ / ラマン分光 / ガスソース成長 / 紫外線 / 低温成長 |
Research Abstract |
超高真空装置内において、アルコールガスソース法を用いて単層カーボンナノチューブ(SWNT)成長を行った。本年度は、低温成長における成長量の増加を目的とし、酸化アルミニウムバッファ層を導入するとともに、成長量増加のメカニズムについて解明を行った。また、成長中の紫外線照射がSWNT成長に与える影響についても調べた。 ラマン測定の結果から、400℃における低温成長において、酸化アルミニウムバッファ層の導入により、成長量が一桁近く増加することがわかった。また、本バッファ層により、直径1nm以上の比較的大きい触媒粒子が活性化され、径の太いSWNTが生成することがわかった。原因は現在解明中であるが、バッファ層上でのアルコール分子の拡散長の増加が考えられる。 SWNT成長中の紫外線照射に関しては、成長温度400℃の低温成長に加え、通常の700℃成長の場合について調べた。どちらの場合も、紫外線照射により、成長量の減少がみられたが、酸化アルミニウムバッファ層上の場合、直径の太いSWNTの生成が抑制され、1nm以下の径の細いSWNTの成長が促進される様子が観察された。成長中のその場ガス分析の結果から、紫外線照射により増加した、チェンバー中の水分子が、触媒粒子からのCNT成長に影響を与えていることが考えられる。 以上に加え、SiC表面分解法によるカーボンナノチューブ(CNT)の直径均一化を目的として、SiCの清浄表面処理法の開発を行い、清浄表面に対して生成したカーボンナノキャップの直径分布の測定を行った。当初の目的どおり、本手法により、3nm程度の均一なナノキャップが形成できていることが確認できた。
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Research Products
(14 results)