2005 Fiscal Year Annual Research Report
MRIを用いたヒト関節接触運動機構の解明に関する研究
Project/Area Number |
17560067
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
坂本 信 新潟大学, 医歯学系, 教授 (80215657)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 公一 新潟大学, 医歯学系, 助手 (70296317)
田邊 裕治 新潟大学, 自然科学系, 教授 (60143020)
大森 豪 新潟大学, 超域研究機構, 教授 (70283009)
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Keywords | 生体力学 / 材料力学 / 関節 / 接触 / MRI / 軟骨 / 運動力学 / 画像処理 |
Research Abstract |
関節内の接触領域および圧力分布は,関節の安定性を評価するうえで極めて重要な情報である.これまでに,実験的に関節の接触状態を求めるために,鋳型法,染色法,感圧紙,感圧導電性センサ等の手段が用いられてきた.これらの実験によるヒト関節の接触解析では,すべて切断肢を用いているために関節接触状態に及ぼす靭帯や筋肉等の軟部組織の影響を検討することは難しく,生理学的な状態における評価はほとんど行われていない.また,関節の接触圧力分布に関しては,生体内で直接的に明らかにした研究は極めて少ない.さらには,関節の三次元運動についても生理学的条件下で精度良く求められた例も少ないのが現状である.このようなことから本研究では,生体において非侵襲的であるという大きな利点を持つMRI(核磁気共鳴装置)を用いてin vivo(生体内)における足関節(距腿関節)や膝関節(脛骨-大腿関節および膝蓋-大腿関節)の接触領域および三次元運動を連続的に測定する.特に本研究では立位を想定した荷重装置を作製し,荷重下における実験・解析を行う.さらには,実験で得られた接触領域から数値計算を行うことで接触圧力分布を定量的に明らかにすることを目的として平成17年度から研究を行っている.本年度は,脛骨大腿関節および膝蓋骨大腿関節の接触面積を定量的に評価した.これにより健常者の膝関節接触状態が明らかにでき,本手法とは異なる方法による以前の実験結果について幾つかの問題点を提示するとともに,生理学的な関節接触機構について定量的に示した.また,本手法で問題となるMRI画像による軟骨接触点判定について,動物切断肢を用いた実験を行い,その判定基準について詳細に明らかにした。
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Research Products
(6 results)