2005 Fiscal Year Annual Research Report
三次元的に方位制御された短繊維で強化したマイクロ構造物の光造形
Project/Area Number |
17560090
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
中本 剛 千葉大学, 工学部, 教授 (30198262)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大森 達夫 千葉大学, 工学部, 助手 (60125911)
|
Keywords | マイクロ構造物 / 光造形 / 短繊維 / 方位制御 / 磁界 / 繊維強化 / 紫外線硬化樹脂 / 磁性酸化鉄 |
Research Abstract |
本研究では,磁界を用いて方位制御した短繊維で強化したマイクロ部品を光造形法によって製作することを目的としている.その方法を以下に述べる.液体の紫外線硬化樹脂と強磁性体の短繊維を混合する.この混合物に磁界を印加すると,強磁性体の短繊維の両端は分極し,磁力線の方向に短繊維の長手軸方向が配向する.この状態で混合物の表面上を紫外線レーザービームによって照射して所望の形状に樹脂を硬化させる.以上の工程によって,方向を揃えた短繊維で強化したマイクロ部品を製作することができる,平成17年度は,本方法によって方位制御が可能であることを理論的に検証した後に,造形を行う装置を設計,製作し,配向実験および樹脂硬化実験を行った. 強磁性体の短繊維としては,長さ0.32μm,直径0.04μmの磁性酸化鉄を使用した.この磁性酸化鉄を液体の紫外線硬化樹脂に混合すると,短繊維は微小であり,液体樹脂の粘度が高いために,短繊維はほとんど沈降しないことを計算の上で確かめた.次に,短繊維と液体樹脂の混合物に一様磁界が印加されると,短繊維の長手軸が磁界方向に向くようにモーメントが作用することも計算の上で確かめた. 以上の検討を行った後,造形装置を製作した,造形部分を囲んで水平面内の周囲4方向と底面に電磁石を設置した.電磁石は自作し,鉄芯には高い透磁率を有するパーマロイを使用した.製作した造形装置によって短繊維を方位制御できることを確認し,方位制御に要する時間や条件などを検討した.さらに,方位制御した状態で樹脂を硬化させた.これらの結果を利用して,面内で方位制御された短繊維で強化した簡単な構造物の造形は行った.
|
Research Products
(1 results)