2006 Fiscal Year Annual Research Report
ダイヤモンドマイクロアレイ工具の創成と極微細加工に関する研究
Project/Area Number |
17560094
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
高野 登 富山大学, 理工学研究部(工学), 助手 (60251881)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森田 昇 富山大学, 理工学研究部(工学), 教授 (30239660)
山田 茂 富山大学, 理工学研究部(工学), 助教授 (00174714)
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Keywords | ダイヤモンドアレイ工具 / シリコンモールド / 異方性エッチング / 多結晶ダイヤモンド / 反応性イオンエッチング / 極微細加工 |
Research Abstract |
本研究では、シリコンモールド金型とダイヤモンドCVD技術を駆使し、切れ刃先端形状と切れ刃分布を精密に規定できる微細加工工具(ダイヤモンドアレイ工具)の創成方法を確立するとともに、これをマイクロ・ナノスケールの極微細加工への適用の可能性について検討を行った。 シリコンの異方性エッチングと多結晶ダイヤモンドのCVD成膜技術を併用し、任意の切れ刃形状と配列を規定できる微細加工工具(ダイヤモンドアレイ工具)を作製した。ダイヤモンドアレイ工具の切れ刃は、数10〜数100nmの先端半径を有し、一括で大量の切れ刃を任意のパターンに配列させることが可能であった。また、反応性イオンエッチング(RIE)により作製したシリコンモールドを用いることにより、高さ数10μmの柱状の切れ刃を有するダイヤモンドアレイ工具が作製できた。 開発したダイヤモンドアレイ工具の切れ刃を、超硬シャンクに接合することにより、極微細加工を行うためのナノミリング工具を試作した。工具の加工性を評価するため、単結晶シリコン、金属ガラス、アクリルなど種々の材料に対して加工実験を行ったところ、数100μmオーダの加工領域で切削することが可能であった。加工後の工具切れ刃についても欠けや摩耗はほとんど見られなかった。 さらに高精度な微細加工を達成するため、切れ刃とシャンクを高精度に接合する切れ刃取り付け装置を開発し、ナノミリング工具を試作した。試作した工具のシャンク中心と切れ刃先端との偏心量は数μm程度で、この工具を用いることにより、溝幅数10μmの極細溝加工が可能であった。
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