2006 Fiscal Year Annual Research Report
RFID技術を利用した注文誘導型生産システムの開発に関する研究
Project/Area Number |
17560102
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
中村 善太郎 慶應義塾大学, 名誉教授 (90051599)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河野 宏和 慶應義塾大学, 大学院経営管理研究科, 教授 (50195674)
辻 新六 流通化学大学, 情報学部, 教授 (80047498)
稲田 周平 慶應義塾大学, 理工学部, 専任講師 (60327715)
水町 忠弘 成蹊大学, 理工学部, 助手 (80439504)
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Keywords | 生産システム設計 / 生産管理 / RFID / 可視化 / 問題発見 |
Research Abstract |
顧客の製品嗜好の多様化や製品ライフの短期化に伴い,今日の生産企業には多種少量の製品を,顧客需要に柔軟に対応しながら生産する仕組みが求められている。しかしながら,顧客要求を生産プロセスに的確に反映させる仕組みの不整備や,生産プロセス内での仕事の進捗状況をリアルタイムに可視化する仕組みが十分でない為に,プロセス内での仕掛り在庫の増大や納期遅れの発生といった,システムのパフォーマンスを低下させる事例が散見される。 本研究では,このような問題意識のもと,RFIDタグ(無線ICタグ)を活用して,顧客からの"注文情報"と"モノ"とを一体化させ,受注から出荷までの生産プロセス全体をコントロールする"注文誘導型生産システム"の構築研究を2ヶ年に渡って実施してきた。2年目にあたる本年度は,主に,前年度に試験導入を行った注文誘導型生産システムに更なる改良を加え,システムの実製造プロセスへの利用可能性の拡大を狙った,次のような研究活動を実施している。 1)単にRFID技術を利用して生産プロセス内での作業進捗を可視化するだけでなく,生産プロセス内での在庫の抑制と納期遵守を両立した注文誘導型生産を実現するための生産計画の立案支援機能について,論理的な考察を行い,システムへの機能付加を検討した。 2)顧客からの注文内容(例えば,受注数量)の変更や,製造プロセス内での不良や納期遅延の発生等に対して,迅速にその発生を顕在化し,生産現場での対応をとりやすくする為のシステム改良を試みた。 3)上記のような改良を施したシステムを,エンジン部品の金属加工プロセスに試験導入し,特に,在庫削減と納期遵守率の観点から,その有効性を確認した。 4)また,生産フローの中に分岐や合流が起こる更に複雑なプロセス(組立ライン等)への"注文誘導型生産システム"の拡張方法・拡張可能性についても考察を実施した。
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Research Products
(4 results)