2005 Fiscal Year Annual Research Report
ライフサイクル・シナリオ作成を中心とした統合型ライフサイクル設計支援環境の開発
Project/Area Number |
17560124
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
梅田 靖 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (40242086)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 伸亮 産業技術総合研究所, 先進製造プロセス研究部門, 研究員 (40336516)
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Keywords | 環境問題 / エコデザイン / 環境配慮設計 / ライフサイクル設計 / ライフサイクル・シナリオ / 設計支援 / 設計根拠 |
Research Abstract |
環境問題の解決に向けて、循環型のものづくりを実現するために、「ライフサイクル設計(LC設計)」が必要不可欠である。本研究では、LC設計の初期段階で設計者が製品LCの基本プラン(LCシナリオ)作成を支援する計算機環境を開発することを目的とした。本年度の研究成果は以下の通りである。 1.LCシナリオを試行錯誤的に作成するワークスペースを開発するために、LCシナリオをライフサイクル目標、目標値、シナリオ・コンセプト、構成部品のLCオプション(循環経路)、LCフロー、および、LCフロー内の各プロセスを表すシチュエーションの6項目により表現する方法を提案した。 2.LC設計における設計根拠を明示的に記述することにより、上記の6項目を構造化して表現する方法を提案した。 3.1.、2.に基づき、統合型LC設計支援のための計算機環境の仕様を策定した。主たる機能は、(a)LCシナリオの作成過程を試行錯誤を含めて支援すること、(b)LCシナリオ作成過程の設計根拠を記述可能なこと、(c)LC設計に関わる種々の要素設計支援ツールを統合化可能なこと、の3点である。 4.上記計算機環境を試作した。これにより、提案手法によりLCシナリオを記述可能であること、および、提案した計算機環境によりLCシナリオを記述する過程を試行錯誤を含めて支援可能であることを検証した。 来年度に残された課題として以下の点が挙げられる。 1.研究協力者の協力の下、本試作環境の試用を行い、仕様の再検討すること。 2.上記機能(b)に関して設計根拠の記述方法を拡張すること。 3.機能(c)の実装は本年度は実施出来なかったので、来年度実装する。 なお、本年度の研究成果に関して、国内学会発表2件、国際会議発表1件を行った。
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