2007 Fiscal Year Annual Research Report
強磁性形状固奥合金複合材のモデリングと磁気駆動アクチュエータへの応用
Project/Area Number |
17560125
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
日下 正広 University of Hyogo, 大学院・工学研究科, 准教授 (40244686)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 真晃 兵庫県立大学, 大学院・工学研究科, 助教 (90285338)
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Keywords | 形状記憶合金 / 強磁性材料 / 超弾性 / 複合材料 / 変形挙動 / モデリング / 大変形解析 / コイルバネ |
Research Abstract |
本研究では,超弾性形状記憶合金と強磁性材料から成る強磁性形状記憶合金複合材を開発し,実際に航空分野での応用が期待される高負荷能力,大変形能を有する磁気駆動アクチュエータへ適用することを目的としている.本年度は,ダイヤフラムタイプの強磁性形状記憶合金複合材のモデリングを行った.また,コイルバネの磁場-構造連成解析を行うための3次元有限要素解析モデルの検討を行った.得られた結果は,以下の通りである. (1)ダイヤフラム形状記憶合金に強磁性材に働く磁力を等分布荷重として作用させた場合の2次元軸対称モデルによる超弾性有限要素解析を行った結果,強磁性材をダイヤフラム半径の半分の領域に配置するのが最も変形能を大きくできることが明らかとなった. (2)ダイヤフラム形状記憶合金の膜厚を薄くしても最大変位はほとんど増加しないが,最大変位を得るのに必要な磁力は大きく減少した.よって,膜厚が薄い方がよりアクチュエータに適していることが明らかとなった. (3)超弾性形状記憶合金コイルバネの3次元有限要素解析モデルについて要素タイプ,コイル巻き数の検討を行った結果,要素タイプは解析精度に影響を及ぼさないが,コイル巻き数が少ない場合,拘束点・荷重点といった境界条件の影響により超弾性領域での荷重が大きく計算されることがわかり,解析精度を得るためには4巻き以上モデル化しなければならないことが明らかとなった. (4)超弾性領域での3次元有限要素解析結果と一昨年に求めた大変形ひずみ式による理論解析結果を比較すると同等の精度が得られることが明らかとなった.今後,3次元有限要素モデルを用いて,磁揚-構造連成解析を行い,コイルバネアクチュエータの開発を行っていく予定である.
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