Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 賢治 佐世保工業高等専門学校, 機械工学科, 准教授 (40311112)
城野 祐生 佐世保工業高等専門学校, 物質工学科, 講師 (80353233)
森川 浩次 佐世保工業高等専門学校, 機械工学科, 准教授 (90332098)
森田 英俊 佐世保工業高等専門学校, 機械工学科, 講師 (40332100)
小田原 悟 佐世保工業高等専門学校, 機械工学科, 講師 (40390538)
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Research Abstract |
現在,有明海や大村湾のような,閉鎖性海域での海洋環境,海底資源,水産資源,ダム,湖沼堆積物,海底ケーブルの調査など,幅広い分野でケーブルを使用しない自律型無策式水中航走体(以下,AUVと略す)への期待が一層高まっている.AUVの推進動力源にはスクリュー駆動のためにバッテリーが多く利用されているが,占有体積が大きく,出力が小さく,取り付けに時間を要するなどの課題がある.そこで,それらの課題を克服した新しい形のエンジンの開発することが急務であると考えられる.このエンジンは高圧燃焼ガスを高速で噴出する機構であるが,ただ単に噴出するのではなくエジェクタと呼ばれる部分でガスと海水を混合したバブルジェットを海水中に噴出する.従ってバブルジェットエンジンと呼ばれる(以後BJEと呼ぶ)このBJEの開発は大きく分けて燃焼器とエジェクタの2つに分けられが,本研究では水中航走体用のBJE開発の核となるエジェクタの開発を対象とする. 一般に乗り物の効率は航走体の航行速度と流体(気体)の噴出速度がもっとも小さいときに高効率になる.BJEのエジェクタは高速燃焼ガスのエネルギを質量の大きい水に与え,低速で船外に噴出させ効率を上げようするものである.実際にBJEの推進装置を製作し,各実験条件に応じた推力を実測すればよいが,コストがかかることと,装置が大掛かりになるため,あらかじめ適当な作動条件を抽出することが順当であると考えられる.そこで本研究では円筒型揚水実験装置を製作し,BJE設計のための基礎的データを収集することを目的としている. 本年度は昨年の円筒型揚水実験装置に加えボイド率測定装置を製作することにより,吐き出し流速を算出し,予想推力と効率についての検討を行った.その結果,吐き出し圧力0.3〜0.5Mpa,ノズル径d=5〜10mmの範囲において以下のような結果が得られた. 1.吐き出し流量は入口高さ5mmを超えると10〜30mmの範囲ではほとんど増加しない. 2.ボイド率は圧力の増加とともにやや増加し,ノズル径やエジェクタ高さを変化させてもあまり変わらず,いずれも0.8〜0.9程度であった. 3.水の平均流速はノズル径5mmで圧力0.4MPa以上,入口高さ20mm以上の時に4m/sを得ることができる。 4.エジェクタ効率はノズル径5mmのときが最も高い効率が得られた.
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