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2005 Fiscal Year Annual Research Report

自己推進する微生物の運動に及ぼす壁面の流体力学的影響

Research Project

Project/Area Number 17560150
Research InstitutionTottori University

Principal Investigator

後藤 知伸  鳥取大学, 工学部, 助教授 (00260654)

Keywords細菌 / 流体力学 / 壁面 / 境界要素解析 / べん毛 / 運動 / 軌跡 / 速度
Research Abstract

べん毛を一本もつ単毛性細菌の一種であるビブリオ菌(Vibrio alginolyticus)は,べん毛の回転方向を時計方向と反時計方向に切り替えることにより,前進したり後退したりする。そして,ほぼ同じ軌跡をたどりながら直線的にジグザグに運動する。しかし,境界があるときには,その運動は変化し,円弧状に運動する。また,運動速度も前進と後退では異なり,後退運動速度の方が大きい。
本研究では,壁面近くを泳ぐビブリオ菌の運動を境界要素解析した。その結果,ビブリオ菌の運動(速度と角速度)は,菌体とべん毛の軸線と壁面とのなす角(ピッチ角)に大きく左右されることが明らかになった。この影響は,前進と後退では異なり,前進運動時にはピッチング運動が安定であるのに対して,後退運動時には不安定となる。数値解析結果を総合的に判断して,前進,後退運動の非対称性を説明する模式図を描くことができた。前進運動では,ピッチング運動が安定であるため,細菌は壁面に対して平行に運動する傾向がある。このとき,壁面との間に一定の大きさの流体力学的干渉があるため,運動速度が小さくなる。しかし,後退運動では,ピッチング運動が不安定であるため,細菌は壁面に向かう運動か,壁面から離れる運動を行う。壁面に向かう運動のときには,べん毛と壁面の流体力学的な干渉が強くなり,軌跡が円弧状になるとともに,運動速度も大きくなる。壁面から離れる運動のときには,流体力学的な干渉が弱くなり,自由空間を運動しているのに近くなって運動速度が大きくなる。

  • Research Products

    (1 results)

All 2005

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] A fluid-dynamic interpretation of the asymmetric motion of singly flagellated bacteria swimming close to a boundary2005

    • Author(s)
      T.Goto, K.Nakata, K.Baba, Masaharu Nishimura, Y.Magariyama
    • Journal Title

      Biophys.J. 89

      Pages: 3771-3779

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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