2005 Fiscal Year Annual Research Report
渦塊のヒエラルキー構造を操作することによる乱流境界層の動的制御
Project/Area Number |
17560152
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
望月 信介 山口大学, 工学部, 助教授 (70190957)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大坂 英雄 山口大学, 副学長 (90024611)
亀田 孝嗣 山口大学, 工学部, 講師 (70304491)
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Keywords | 乱流 / 境界層 / 制御 / 自己相似性 / 縦渦 |
Research Abstract |
本研究の目的は時間および空間スケールを管理した縦渦を乱流境界層の壁領域に導入し、渦塊(Eddy)のヒエラルキー構造を変更することによりせん断乱流の制御を行うことである。その制御による影響が乱流の自己相似性において極めて重要な壁法則に及ぼす影響を実験的に明らかにすることが最終目標である。 初年度は(1)縦渦発生装置の開発と(2)乱流境界層への導入への準備を行った。 (1)縦渦発生装置の開発 ・バースティング現象等において観察される中央が吹上となるcommon-flow upと呼ばれる縦渦対縦渦対の発生装置を製作する。 ・下流で観察される渦塊のヒエラルキー構造を変化させるため、翼高さに制御された時間的変化を与えるカムとステップモータによる上下振動機構を設ける。 ・縦渦の寸法を壁法則が成立する範囲と同程度になるように設計した。 ・具体的に壁面に設置可能な縦渦対発生装置を製作し、運転状況を確認した。 (2)乱流境界層への導入の準備 ・発達した乱流境界層中、特に制御の効果が要求される逆圧力勾配下における高いレイノルズ数のものを確立した。 ・平均速度、レイノルズ応力と直接測定装置を用いた壁面せん断応力の計測を行い、乱流境界層の発達を調査した。 ・統計量を用いた手法により壁法則成立範囲を決定し、対数速度分布を詳細に調査した。 圧力勾配の影響を詳細に調査することにより、渦塊寸法がヒエラルキー構造と矛盾しないこと、壁法則の詳細については圧力勾配の影響を考慮すべきことが明らかになった。
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Research Products
(2 results)