2005 Fiscal Year Annual Research Report
水平管内空気輸送におけるサルテーション速度に関する研究
Project/Area Number |
17560164
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kurume Institute of Technology |
Principal Investigator |
田代 博之 久留米工業大学, 工学部, 教授 (80122836)
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Keywords | 流体工学 / 固気二相流 / 管内流 / 数値解析 / サルテーション速度 |
Research Abstract |
空気輸送システムの設計や運転において最も重要な最適輸送流速を容易に予測できるようにすることを目的とし,単一粒子を輸送した場合の粒子の流動様式から最適輸送流速(本研究でのサルテーション速度)の定義を試みた.実験は管長8.8m,管径10mmの管路において粒径が6mmで密度が異なる4種類の粒子を使用した.均一粒子を一定時間間隔で連続的に空気輸送し,粒子の流動様式の変化を既設の高速ビデオ装置を使用して調べ,以下の結果が得られた. (1)使用した粒子は気流速度が粒子の終末沈降速度よりも小さい場合も十分に輸送できる,(2)3種類のプラスチック球に関する気流速度による無次元粒子速度は気流速度がほぼ粒子の終末沈降速度までは気流速度が増加すると共に増加し,気流速度がほぼその終末沈降速度以上になると一定値になるか,もしくは一定値に漸近している状態になる,(3)ステンレス球の場合は気流速度によらず一定値のままである,(4)3種類のプラスチック球に関してはそれぞれの終末沈降速度前後では粒子の流動様式も変化することから終末沈降速度をサルテーション速度と定義できる,(5)各粒子の回転数にはそれぞれ最大値が存在し,密度が大きい粒子ほど最大値での気流速度が大きい,(6)粒子の通過時間間隔のばらつきは気流速度が小さいほど大きいことが分かった.今後,更に気流速度を大きくした実験を行い(2)の一定値に漸近している状態の粒子やステンレス球の流動状態がどのようになるのかを確認する必要がある. 計算は,本実験を一種のカプセル輸送とみなすことができるので特性曲線法を使用し,粒子間衝突,粒子と管壁との衝突や粒子の回転を考慮して行った.結果として,粒子速度の計算結果は密度が小さい2種類のプラスチック球に関しては実験と定性的に一致するが粒子運動の詳細に関しては最も密度が小さい粒子以外はうまく再現できないことが分かった.
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Research Products
(1 results)