2006 Fiscal Year Annual Research Report
低コスト・低環境負荷の二酸化炭素回収・固定化システム
Project/Area Number |
17560178
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
瀧本 昭 金沢大学, 自然科学研究科, 教授 (20019780)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
多田 幸生 金沢大学, 自然科学研究科, 助教授 (20179708)
大西 元 金沢大学, 自然科学研究科, 助手 (80334762)
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Keywords | 環境技術 / 熱工学 / 二酸化炭素排出削減 / 回収・固定化 / システム / 温暖化防止 / 省エネルギー技術 |
Research Abstract |
21世紀「持続可能な発展」に向けた地球環境対策技術,特に温暖化防止対策のための二酸化炭素固定化には,新しい技術の開発が急務である。 本研究は,大量に排出される一次エネルギーの燃焼排ガスや製鉄所・セメント工場からの排ガスなどの集中発生源を対象に,二酸化炭素ガスの低コスト・低環境負荷かつ高効率な回収・固定化システムを提案し,その有効性を追求したものである.具体的には,CO2ガスを含む高温排ガスと石炭灰を原料とする人工ゼオライトの微粒子を懸濁した低温空気を混合させ,気流中でのミスト滴の生成と同時にCO2ガスを吸収し,ガスを吸着したゼオライト微粒子を湿式電気集塵法により高効率に回収,回収液を脱硫装置からの排出物を凝固剤として活用した,ゼオライト液を固化しCO2ガスを閉じこめたエコ・ブロックを成形し,海中に魚礁として有効利用するシステムである。 研究初年度(平成18年度)では,ガス吸収・回収実験装置が製作され,操作条件を種々変化させて凝縮・分離・回収実験を行い,基礎データを得るとともに,それをもとに現象をモデル化し,さらに理論解析を行い,本手法のガス回収への有効性,排ガス性状および装置形状に対する操作条件の影響および最適化について理論的・実験的に明らかにした。 本年度はシステムとしての実用化を目指し,回収液の処理,すなわち固定化技術について理論的・実験的に追究した。それにより,二酸化炭素ガスを吸着したゼオライト微粒子を含む回収液を,排熱・反応熱利用により濃縮し,凝固剤添加により固化した,ブロック体を形成し,二酸化炭素の固定化技術が確立された。石炭炊き火力発電所の排ガスのデータをもとに,回収装置形状に対する回収率および最適操作条件が明らかにされた。
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Research Products
(1 results)