2006 Fiscal Year Annual Research Report
T形合流管における乱流混合現象の解明と効率的混合制御法の開発
Project/Area Number |
17560182
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
廣田 真史 名古屋大学, 大学院工学研究科, 助教授 (30208889)
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Keywords | 乱流混合 / 混合促進・制御 / T形合流管 / 可視化 / PIV / POD / 噴流 |
Research Abstract |
本年度は,矩形断面の直線流路(主管)の側面に枝管を垂直に接続した直交型T形合流管において,主流と枝管流が衝突・合流した直後の状態に注目し,まず熱線流速計による変動速度のFFT解析を行った.その結果,主流と枝管流の混合層上部では,変動速度のスペクトルに特徴的なピーク周波数が表れることが明らかになった.次に,流れの可視化により主流と枝管流が合流する界面の詳細な構造解析を行った.可視化画像を正規直交関数展開(POD)によりモード分解した結果,上記のピーク周波数は混合層の2次元的な振動に対応していること,また,合流部の流れは流路スパン方向に不規則な速度分布をもつ3次元性を示し,この流れに対して遠心力が作用した結果,混合界面にはキノコ状の縦渦が発生することが明らかになった.前者は主流軸方向の乱流熱流束の発生に寄与し,後者はそれに対して垂直方向の乱流熱流束をもたらすと考えられる. 以上の結果に基づき,合流部における効率的な混合促進・制御手法として,流れのもつ固有振動数(上記のピーク周波数)に適合させた周期性をもつ微小噴流を合流部に付加することにより,温度混合層内の速度変動の強さをコントロールし,混合層の発達を促すことを試みた.T形合流管の上流側エッジ部において,スパン方向に5本のノズルを主流に対向するように設置し,そこから周期噴流を噴出させ主流に作用させた.主流と枝管流の速度比,噴流の周波数,噴流速度,ノズル間の位相などを変化させながら,合流後の変動速度強度と平均温度分布を測定して2流体の混合の状態を調査した.その結果,隣り合うノズルから互いに逆位相になるように周期的噴流を噴出した場合に速度変動が最も効果的に増幅され,2流体の混合が促進されることが明らかになった.
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Research Products
(6 results)