2006 Fiscal Year Annual Research Report
高水素吸蔵性カーボンナノチューブの合成反応を促進させる非平衡プラズマの構造と性質
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17560198
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Research Institution | Gifu National College of Technology |
Principal Investigator |
石丸 和博 岐阜工業高等専門学校, 機械工学科, 助教授 (60232344)
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Keywords | 非平衡プラズマ / RF放電 / パルス変調 / 容量結合型 / ヘリウム混合 / 化学的気相成長 / 炭素系物質 / プラズマ発生技術応用 |
Research Abstract |
水素吸蔵物質として可能性が注目される単層カーボンナノチューブ(CNT)の合成には、化学的気相成長法を用いることが最も有効な手法の一つと考えられている。本研究では、高水素吸蔵性CNTの大量合成を目的に、この合成反応場に、高い熱的、化学的に非平衡性を有する高周波交流(RF)放電プラズマを用い、さらにはパルス変調を施す方法を導入した。2年目の研究では、高電力投入が可能な電流導入端子を設置し、実験装置の再構築を行った。さらに、原料ガスを反応制御性の良いメタンと水素の混合ガスへ切り替え、容量結合型パルス変調RF放電の特性、特にヘリウムを多量混合(約90%)した場合の特性を調査し、CNT合成に向けた有効性について検討を行った。 ヘリウムを多量に原料ガス中に混合することで、放電特性は全圧の影響を受けにくくなり、高い原料ガス分圧でも放電が発生・維持できるプラズマ状態が実現された。この時、ほぼ線形的な電流一電圧特性が得られ、安定した放電形成や、放電制御性が良くなることが明らかになった。そして、パルス変調効果によって、全圧と放電の持続・休止期間のバランスにより、放電の発生・維持の特性に影響を与えることが明らかになった。この結果は、荷電粒子の発生と損失の時定数により決定されていると予測され、パルス周波数、パルスデューティー比の適切な設定により、反応空間中に存在する荷電粒子やこの存在に起因するラジカルの種類や量が、制御可能であることを示唆するものである。実際に、パルス変調を施すことによって、触媒付加された加熱基板上にて多くの炭素系物質が確認された。 また、本研究における放電プラズマ発生技術は、光触媒充填層方式を用いた大気圧放電によるオゾン生成にも用いられ、高効率・高濃度オゾン生成を可能にするとともに、電荷移動技術へ応用し、固体高分子形燃料電池へ用いる低濃度水素の高効率利用も可能にした。
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Research Products
(4 results)